- 失敗には寛容であっても、能力不足は寛容ではない
- 実験に対する意欲はあるものの、規律が取れている
- 心理的安全性はありつつ、率直に意見を言う
2022年12月31日土曜日
相反する文化とそのバランスこそがマネジメントの肝
2022年12月25日日曜日
降って来るプレッシャーはフィルターしてチームメンバーに渡す
- 自分は責任者として●●という目標を達成しなければならないものの、未達でボスから改善依頼が来ている(どういったトーンかは明示しない)
- その目標達成のために、追加してXXという目標を加えるため、協力して欲しい
2022年12月17日土曜日
影響力の大きいリーダーになった以上、フェアに判断される事は諦める
2022年12月10日土曜日
社内にメンターを持つ意味
2022年12月5日月曜日
悪いニュースを伝える時は 相手の感情の消化のプロセスを意識する
マネジメントの仕事をしていると、外部内部等に対し悪いニュースを伝える時が出てくると思います。例えば、人を解雇する時や代理店の契約を打ち切る時など、かなり当人にとっては悪い影響が大きく、本人に伝える際はかなり色々と考える必要があります。今回はそういった比較的大きい悪いニュースを伝える際にコツについて説明しようと思います。
そのサイクルは、Grief cycleと呼ばれているのですが、5つステージがあります。
1. Denial: 否定
最初のフェーズは衝撃的な事実が受け入れられず事実を否定し、事実から目をそむけるような言動を取ります。
「まさか」「こんな事が起こって良いはずがない」等々のコメントが典型的です。
2. Anger: 怒り
次に事実を受け入れたあと、様々な対象に対して怒りを覚えるようになります。その対象は目の前の人だったり、自分だったり、本当様々です。
3. Bargaining: 過去の行動に対する後悔
怒りが収まったあとは、自分の過去の行動について振り返りあの時こうしていればと思い、後悔をし始めます。意味が特にない行動ですが、心を落ち着かせるためのプロセスです。
4. Depression: 落ち込み
過去の行動について後悔をしても仕方ない事に気がついて、落ち込みます。人によってはここの時間が大変長くなることも多いです。
5. Acceptance:受け入れ
最終的に現実を受け入れて次のステップを探すようになります。
まず、悪いニュースを伝えないといけない方としては事実を受け入れてもらい、怒ってもらうことも十分想定して、コミュニケーションを色々と準備する必要があります。同時に悪い情報を伝えるミーティング内で可能な限り次のステージに行くように誘うような質問を準備しておくと良いでしょう。レジリエンスの高い人は受け入れるまで非常に早く到達しますが、中には時間がかなりかかる人もいます。
2022年11月27日日曜日
数字やデータは人間味の溢れる形で翻訳して伝える
会社のミドルマネジメントで働くという特性上、売上、利益等の責任が非常に大きな優先順位の一つになってきます。数字は事業の結果であり、結果が出ていなければ責任者及びチームメンバー等の仕事すら危うくなってしまうので様々な意味で大切な指標の一つです。多くの場合、ミドルマネジメントの持っているたくさんの数字の責任をいくつかに分けてチームメンバーに共有する事が多いと思います。例えば、売上だったら営業に、コスト周りは一部バックオフィスにという形で分ける事が多いでしょう。それに加えて営業利益率は健全に維持する事は全員の利益になるという事も理解してもらう必要があります。
さて、そんな数字をコミュニケーションする上で、心がけている事は色々な形で数字を分かりやすい形に表現する事です。自分の理解としては、P&Lの一行一行が何に対応しているのか見て対応していけば良いですが、全員がファイナンスの基礎知識がある訳ではないですし、また基礎知識があっても日々の行動に紐づけて全員が解釈出来るわけではないです。
だからこそ、例えば営業だったら顧客の数と平均売上に分解してみて顧客も○○さんくらいの顧客をあと○○人増やすことで達成できるよねと伝えたり、バックオフィスだったら日々の行動に即して解釈してあげる事が大切です。そういった時に、チームメンバー一人一人の事を触れてイメージさせやすくしたり、顧客のレベル感を具体的な販売額、顧客の性格、ストーリー等にしたりする事で浸透率がぐぐっと上がってくると思います。
という事で、自分の意思決定は頭を使って、話す時は心を使いましょうねっていう具体的な説明でした。
2022年11月19日土曜日
組織としての意思決定の早さと結果責任のトレードオフ
2022年11月14日月曜日
国ごとの一般化と個別化のバランス
2022年11月5日土曜日
複数の国でビジネスを展開する上での歴史を知ることの大切さ
毎年母校の大学一年生に話をする機会を頂いているのですが、どうやら「グローバルリーダー」という自分にはよく分かってない概念を推進するプログラムの人が多く、その中で「グローバルリーダー」として活躍するにはどうしたら良いですか?という質問がよくきたりします。自分には「グローバルリーダー」っていうのがよく分かっていないのですが、多国籍のチームを率いたり、複数の国でビジネスを展開していく上で結構大切だなと思う事は相手の国や民族に対して尊重の気持ちをちゃんと示すために歴史を学ぶ事が大切だと考えています。なので、今回は自分が注意しているポイントや聞くようにしている情報ソース等についても書いておきます。
まず最初のポイントですが、日本語で書かれたその国の歴史の本を軽く読むようにしてます。別に英語でも構わないのですが、日本語で書かれたその国の歴史は日本との関わりについて書いてある事が多くそこは知識として外せないからです。具体的には例えば東南アジアだと日本人が侵略、植民地化等の事をした場合は冗談でもそういった表現にならないように気をつけたり等の基本的な姿勢を取れます。地雷を踏むというマイナスを防ぐための方法です。
二つ目ですが、その国の大まかな歴史を通じて誇りとなっているような事件や事象についても理解します。そういった事を理解する事で相手の国の事を少し理解し、ちょっとした話の中から相手への尊重を示す事ができます。もちろん、それほど大きな事件(戦争だったりする事もある)だったりすると賛否両論な事も多いので気をつけないといけないこともあります。
最後に、幅広く新しい情報を仕入れるという意味でThe Economistの最初にあるThe World this week (Business and Politics)を読んだり聞いたりしています。国で大きなニュースになって世界的に影響を及ぼすような時は大体この記事の中で取り上げられるので重宝しています。最後に個人的になのですが、コテンラジオというPodcastがあってそれが結構楽しいことが多く走ったりしながら聞いています。
と、色々書きましたが、相手が何を大切にしているかちゃんと理解してコミュニケーションしましょうねって話で、歴史がその中で重要な要素を占めることが結構ありますよってところでした。では、また来週。
キャリアのフェーズごとに鍵となるポジションや経験がある
2022年10月23日日曜日
キャリアも長期的には重心に収束していくのではないか
2022年10月16日日曜日
キャリアのストーリー
2022年10月6日木曜日
仕事でも自分自身の感情面のアクセルとブレーキを使い分ける
2022年10月1日土曜日
大切な事は何度も明確にチームメンバーに伝える
最近、チームメンバーの家族に不幸があったので、中華圏では一般的なお金を渡してすぐ帰って仕事のことはどうにかするから大丈夫って伝える機会がありました。そこでこのチームメンバーはまだ新しいチームメンバーでそこまでちゃんと伝えてなかったですが、健康と家族が仕事よりも優先順位が高いという自分のチームのルールを再度伝えました。
会社で働いているチームメンバーは夫婦だったり、子どもだったり、両親だったり、様々な人に支えられて働いていると思っています。ちょっとした家族の体調不良だったり、もうちょっと重い問題等、様々な問題が起こります。そういった時にちょっとでも仕事を選ばなければいけないと思うような状況をなくすために、休みの申請があった場合は必ず、「健康と家族は仕事より優先順位が高い」というのが自分のチームのポリシーだからと説明をして承認するようにしています。
ビジョンだったり、優先順位だったりというようなフワッとした内容の事は普段の忙しい仕事の中で忘れられてしまうことが多いです。だからこそ、例えば家族の病気や本人の病気等の休暇申請のタイミングで「健康と家族は仕事より優先順位が高い」と毎回毎回必ず伝える事で浸透させることがようやくできると思っています。また、例えば会社のビジョン等だったら、意思決定をするたびにビジョンに従った結果今回の意思決定になったと伝えることで価値が出てくるでしょう。大事だけれど、緊急じゃないことは忘れてしまうことが多いから、何度も伝えて行きたいですね。
2022年9月25日日曜日
Town hall meetingの大切さ
2022年9月17日土曜日
キャリアをブーストさせ続けられない人
- 経営幹部育成プログラムでの採用
- 社内での強力なスポンサーがいる企業での勤務
- 正式なプログラムではなくても、MBA取得後のポテンシャル採用
- 専門家とマネジメントのキャリアパスが違うことを理解できていない
- 今のポジションでそれなりに満足してしまっている
- 現状のキャリアの先に目指すキャリアがないにも関わらず損切りできていない
- 結果が出ていない、結果をうまく説明できていない
2022年9月10日土曜日
Family businessに勤める事はキャリアのショートカットになり得る
HBRの記事にFamily businessesは採用において有利であるという記事がありました。記事の理由としては勤務している人から信頼されやすい等が理由として上がっていましたが、Family business ownerの視点ではなく、勤務する立場としてFamily businessはどうなのかということを書いてみたいと思います。
Family businessの最も大きな特徴の一つは、株主が特定の一族に集中していることです。仮に上場をしていたとしても、未だに良くも悪くも一族の意向や方向性が強いことが多いです。結果、トップダウンで物事が決まり大きな投資や素早い意思決定を達成している組織もあるでしょう。特にボトムアップだったり、誰かリーダーが意思決定するのではなく集団で意思決定することの多い社会においては大きな差別化になりえるでしょう。
さて、勤務する側からすると、トップダウンで株主としても意見が強いスポンサーを見つけることができたら、年功序列の枠を比較的簡単に壊してもらえたり、他社では難しいと思われる意思決定をしてキャリア上引き上げてもらえる可能性があります。順番に上がっていくのを待っているよりも、面白いプロジェクトに入れてもしかしたらショートカットになるかもしれないという点においてFamily businessの会社で働くことは結構面白いかもしれないので検討する余地は結構あるんじゃないでしょうか。
具体的な方法としては、キーパーソンである人と知り合う必要があるのでそちらに対して打算深いと思われないようにアプローチをする必要があります。例えば、一緒に働いていた人から紹介してもらったり、何か社外のプロジェクトで知り合ったりそういったような方向性で知り合っていくのが良いのではないかなと思います。
2022年9月4日日曜日
戦闘力とさらなるマネジメントのさらなる細分化
最近、アドバンテッジパートナーズの市川さんという方が書いたビジネスパーソンとしての戦闘力という記事が非常に今まで友人たちと話していたレバレッジを効かせるとはどういうことかという議論の内容と似ていて非常に面白かったので、短いのでぜひ一回読んでみる事をおすすめします。
この市川さんのNoteを受けて、この中で人の戦闘力についてさらに細分化されるのではないかという話を書いてみようと思います。General managerとして働き始めてからExecutive search firmの人と話すと今の会社の文化とビジネスの状況を聞いていると今後は●●な状況で求められるGMになると思うと言われることがあり、同じようなポジションで働く友人にもそのビジネスの抱えている課題に特化したマネジメントの人が求められるようになっていくのではという話題になりました。
さて、そんな中でもいくつかパターンを紹介してみようかと思います。
1. ビジネスを立ち上げ伸ばしていくマネジメント
ビジネスがそこまで立ち上がりきっていない中で仕組みを作り、良い人を採用し、新しいオフィスや法人を立ち上げたりして、ビジネスをガンガン伸ばしていくフェーズのマネジメント
2. 停滞しているビジネスに切り込みターンアラウンドするマネジメント
ある程度の大きさになったビジネスにおいて、問題点を見つけ、必要に応じて人も替えて、ビジネスを回復させていくフェーズのマネジメント
3. ターンアラウンド後の長期成長のためのマネジメント
ターンアラウンドで外科手術が終わったあとに文化の醸成等の観点からビジネスを長期的に伸ばしていくフェーズのマネジメント
初めてマネジメントをする際にはなかなか選べないかと思いますが、自分の特性を考えて第二、第三のマネジメントのキャリアを選んでいくとよりニッチで強みのあるシニアマネジメントの人材になっていけるのではないかなと信じています。
2022年8月28日日曜日
モブにならない転職方法
注1)I C:このブログではIndependent Contributor、つまり部下なしのポジションの事)
注2)ヘッドハンターと一般的に言われるのはエゴンゼンダーやスペンサースチュアートといったようなExecutiveサーチファームの事だと理解
そういった自分も持っていた悩みの中で、このルートは筋が良さそうだなと思ったルートについて紹介してみようかと思います。
1. 以前勤めていた同僚の紹介
自分の人となりを知っているという事で、前の勤務先のアラムナイウェブサイトやアラムナイ、当時の同僚や上司も非常に良いと思います。良い案件に近い人がいるという事は良い人材の集まる会社で働き、その会社の中で価値を出し認められる事が大切になってきます。
2. 同じ学校の卒業生からの紹介
1と少し近いのですが、同じ経験をした人からの紹介という事でスクリーニングを既にされた人という事でサクッと連絡が来ます。
3. 高付加価値なExecutive search firmからの案件紹介
次に可能性が高いのが、一件一件にしっかりと時間を使っているExecutive search firmからの案件です。これになるとちゃんとフィットするかどうかを事前に見た上で連絡が来ることが多いので比較的高確率です。
4. 転職先のHRチーム
最後にお勧めなのが、勤めたいと思っている会社のHRの採用チームからコンタクトが来るルートです。モブなリクルーティングエージェントがスクリーニングして、次に人事にスクリーニングしてもらうために一つステップをスキップできるのでお勧めしています。
とまぁ色々書いてみたのですが、結論としてはその他大勢でいる間は良い転職案件はなくて、普段からちゃんと人と知り合って信頼を築いておく。もしくは、一歩抜き出せるくらいの実績を出す事が必要になってきます。ちなみにこういった事をネットワーキングと呼ぶ人たちもいる気がしますが、個人的な趣味から信頼を積み上げるという言い方にしています。
2022年8月20日土曜日
最初の仕事の選びの基準
前回キャリアの最初の方である程度軸を立てるとリスクがなくなるよって話を書いたのですが、大学生にキャリアの話をした後に聞かれる学士か修士卒業後にどういった基準で選んだら良いかという話を前回の軸を立てるという要素を考えてまとめておこうかと思います。キャリアの最初の方に軸を立てると責任を持ちやすい立場になるためのチャレンジをしやすくなると思うので、そのための布石くらいな感覚だと思ってもらえたら良いかなと思います。ただ、今回書いている前提は何をしたいか分からない人ではなくて、漠然とリーダーシップを取れる立場に就きたいなと思っているような人向けです。何をしたいか分からない人はとりあえず仮決めるしちゃう方が大事だと思います。なお今回の記事も信頼して半世紀くらい人生を任せられると思えるような終身雇用がずっと続く企業に勤めたい人たちは対象外です。
全ての条件を満たす事はもちろん簡単だとは思わないですが、下記のような要素を考えています。
- 世界的に人材輩出企業と呼ばれており、その企業を辞めた人たちが活躍している
- 特定の業種で採用しており、そのトレーニングが充実している
- (可能なら)新卒五年以内に日本以外で働くチャンスがある、もしくは国内でも英語で働く環境がある
2022年8月13日土曜日
キャリアの序盤次第でリスクは最小化される
さて、前回はキャリアの現状維持についてそれってリスクじゃないの?って話をしたのですが、実際はある程度最初の五年くらいでリスクが無くなってくる人がいるのでそういう状態にまずなろうよって話をしようかと思います。
さて、その具体的な方法なのですが結構簡単で、比較的安定し継続成長が見込め利益率もそれなりに高い業界で、他の人より早く結果を出し、ニッチなポジションを築いていく事です。こう書くと結構当たり前じゃんと思われるかもしれないのですが、ここを戦略的にしている人は最悪困った時に働く先を持っていると思う事によって、よりアップサイドがあり不確実性の高い挑戦ができるようになってきます。
そうするとやはり大切になってくるのは「専門性」です。この専門性という言葉はやや一人歩きしているところがあると思うのですが、自分の中で思う専門性とは「市場で探そうと思うと見つけるのが大変で、比較的短期的に採用後も価値を出せる」くらいな感じだと思っています。それを構成する要素としては下記を持っている事が大切なんじゃないのかなと思っています。
- 学問バックグラウンド:専門的な内容を学習した経験
- 職務が定義された経験:似たような職務での経験
- 特定の業界での経験:同業界、ぎりぎり隣接業界での経験
- 具体的な成果:その職務にて十分上位である事の証明
- 業界大手での経験:人材としてのブランド及びベストプラクティスの経験
2022年8月6日土曜日
変化に対しリスクがあるなら、現状維持もリスク
先日ちょこっとツイートしたのですが、自分より経験が少ない方の相談に乗っていた時に私のキャリアは結構リスクを取っているという主旨のことを言われたことがありました。自分としては、全くそんなことはなくて、むしろ安全に石橋を叩いて渡っていると思ったので、「いやー、全くリスク取ってないんだよね。むしろめちゃ安全な道を選んでるよ」って伝えてその時は終わりました。その後少し考えてみたのですが、もしかしたら言葉の理解がずれてるだけかもって思ったので、それについて書いてみたいと思います。
リスクと不確実性は違う
自分にとってリスクとは自分の最低限許容可能な生活ができない事を指していて、その質問者の方にとっては、不確実性がある事をリスクと呼んでいたんじゃないかなと思います。例えば、知らない土地に引っ越して転職するとしたら、それなりに不確実性はあります。ただ、それでも最悪別の仕事を見つけてそれなりな暮らしを維持できるとしたらそもそもそれはリスクではなく不確実性なんじゃないかと思うんですよね。
積極的に不確実性を受け入れる事で変化を起こせる
上記の不確実性を受け入れないと、多くの場合は大した変化が起こらない事が多いです。例えば、同じ組織で同じような仕事をして少しずつ収入が上がっていったとしても本当ちょっとずつしか上がらないでしょう。なので、ここで収入は下がるかもしれないけど、上がるかもしれないとしたら選択をしようと思えないと自分の人生に対する変化を受け入れにくくなってくると思います。
不確実性を選んで収入が下がる事をリスクと呼ぶなら現状維持ですらリスク
もう一歩進んで、仮に不確実性を選んだ結果収入が下がってしまう事をリスクと呼ぶのであれば、現状を維持して他の選択肢を取らなかった機会損失や現状維持の結果、他の選択肢がなくなってしまう事もリスクと呼ぶのが適切なんじゃないでしょうか。
と、結論で言いたかった事としては、変化自体は別にリスクがあるわけでもないから受け入れてみたらもっと良いかもねって話でした。
2022年7月30日土曜日
海外MBA卒業後、日本で働く方が条件の良い仕事が多いのか?
先日母校のMBA留学説明会を手伝っていたら留学に興味がある方から、MBA留学しても帰国する人が多いのは、日本の方が条件の良い仕事が多いのか?という質問を受けて、「いや、別に日本は基本的に給料が安い国だから、条件が良いとかじゃないと思いますよ」って伝えたりしていたのですが、結構答えが雑になってしまったなと思ったので、いくつかまとめて書いてみようかと思います。ただ、条件が良いと言っても本当考え方は様々で、議論を大変簡略化して書いてみようかと思います。
まず、色々目線を合わせるために前提としては
- 家族等の理由の帰国は除く
- 社費留学で誠実な性格から職場に戻る場合は除く
- [条件の良い仕事]は金銭面のみを考慮する
- エンジニア等の技術職ではなく、マネジメント・プロフェッショナルを前提とする
- 物価差、税金等は一旦考慮しない
- 学部生ではなくある程度経験を積んだMBA留学等を前提とする
2022年7月23日土曜日
本からのメモ<自分の成長のキャリアにおける影響はキャリア中盤以降は限定的
今日は友人から紹介された本の内容を基に記事を書いていこうと思います。その本と言うのは、Great People Decisionsという本で(こちらが日本語版)、非常に良かったので読み進めるにつれていくつか書いていきます。なので、もしかしたら来週も続くかも(しれません)
さて、この本の中でキャリアを決める上で一番大切なことは運であると書いてあります。運はコントロールできないので他の四つの要素があると書いてあります。
- Genetics: 遺伝
- Development: 成長
- Career Decisions: キャリアにおける選択
- People decisions: 人選(ちょっと読み進めて訳変えるかも)
- 遺伝はまぁ産まれるまで
- 成長は生涯にわたって大切であるものの、特にキャリアの前半
- キャリアにおける選択は20代前半まで
- 人選はキャリアを始めたらこれが一番大切
2022年7月16日土曜日
経歴を「盛る」ことの必要性と危険性
自分の実績を定量的、もしくは比較をして表現する(盛る)必要がある
英語のCVを書くトレーニングを受けた人は分かると思うのですが、達成した事を効果的に書くように言われる事が多いと思います。これは、嘘をつくのではなくより読んだ側が意味があると感じられるようにしっかり翻訳をしてあげるくらいな感じのニュアンスで思ってください。例えば、例を挙げると、
- 週次の分析を行い、営業効率の改善に寄与
- 300人の営業の活動分析により、15%の効率を改善し、30億円の売上向上
- 経歴<XX大学AAコース、BBコース修士修了
- 実際<XX大学AAコースサマースクール終了、BBコース修士修了
2022年7月10日日曜日
大切な事は選択を迫られて初めて気が付ける
以前尊敬する人が、連絡がきた転職については、オープンな気持ちで必ず返事をして少なくとも検討するようにしているという話を聞いた事がありました。その方は新卒からその企業で働き重要なポジションについていた人で、おーそれは説得力あると思いつつ、心のどこかでただ単にそういって若手社員に良い影響を与えたいだけなんじゃないの?と穿った見方をしたりしていました。でも、今10年と少し働いた期間を重ねた中で結構正しかったんじゃないかなと思ってきています。
というのは、今までスイスの大学院で勉強する、アメリカで働く、シンガポールで働く事を選ぶ、今の会社に転職する、など大きな選択の瞬間を考えると何を選んだかと同時に何を選ばなかった事で自分が大切にしていた要素に気付く事ができたなと思っています。
今でも幸運な事に色々な案件でお話を頂く事がありますが、上記の尊敬する方と同様によほどひどくない限りは連絡が来た人の案件は少なくとも少しは聞くように心がけています。そうすると、稀に「面白そうだな」って思う案件があり、その心の動きを深堀りしてどういった事に今は自分を面白いと感じるだろうか?と客観視する良いきっかけになります。
同様に自分が何を大切だと思っているのか?について言語化がしにくい人に関しては、過去の大きな選択肢を並べて振り返ってみるのも良いかもしれないですね。
2022年7月3日日曜日
ヘッドカウントの増やし方
先週はヘッドカウントという概念について話をしましたが、今回はビジネスを伸ばす上で大切なヘッドカウントを増やす投資をどう勝ち取ってくるかという事について書いてみたいと思います。これもまぁ当たり前な話が多いんですが、パターンと各方法について気をつけないといけない事があると思ったのでまとめておきます。
パターン1: 前年からの年間計画
これはもうまっとうなパターンなのですが、一般的に3-5年先までの業績を予想して、それに合わせて投資計画も承認を得る事が多いです。そこで売上を伸ばす代わりに投資ももらうという一番スタンダードな方法です
パターン2: 年途中で高い成長を見せて余剰を使って自分でヘッドカウントを追加
例えば上半期で大変高い成長を達成して、目標となる利益を超えたリターンを出したとします。その超えたリターンを使って人員を追加するパターンです。ロジックとしては成り立つのですが、多くの場合はその高い成長を維持できる等の前提を置いたストーリーを示せないとなかなか難しい事が多いです。ヘッドカウントは永続的にかかってくる費用という前提になってくるので短期的に上がった利益をそのまま使うのは結構難しいんですよね
パターン3: 他の地域がうまく行っていない時に投資を取ってくる
マクロ要因によって他の地域がうまくいっていない時に投資を減らす事があります。ただ、そうは言っても投資家に対してそのままリターンが下がりますとはなかなか言いにくい訳で、他に成長の余地のある市場を探して投資をする事が多いです。社内の様々な動きからそういった要素を見つけて、うまく機会に乗って他の地域から投資を取ってくるという方法もあります。
と、色々とパターンを紹介しましたが、多くの場合そもそも高い成長を示していないと人員増化は難しい事が多いです。ただ、成長と投資は鶏と卵なので、小さいスケールで投資がうまくいく事を示し、そこから投資を引っ張ってくるって方法もあるんじゃないかなと思っています。
最後にヘッドカウントと書いていましたが、チームメンバーと話す際にはあまりその単語を使わないようにしています。ヘッドカウントという言葉が大変無機質な印象を与え、冷たい印象を与えるかなと思っているからなのですが、蛇足ですがこういう言葉一つ一つの使い方も大事にしていきたいですね。
2022年6月25日土曜日
ヘッドカウントという概念
外資系企業の人には結構当たり前の概念なのですが、各ビジネスにおいてヘッドカウントという概念があります。例えば一つのビジネスにおいて、営業は30人、オペレーション5人、ファイナンス5人、カスタマーサポート3人といったように各機能ごとに人数が割り振られています。またFTE: Full Time Equivalent という概念があり、例えば1人の営業は複数のビジネス(P&L)にまたがる場合は、0.5FTEという形で1人ピッタリで考えなくても良い概念になります。別の例としては、例えば営業とカスタマーサポートを現場で一緒にしている場合、0.5営業、0.5カスタマーサポートと言った人もいるでしょう。
この概念は結構大切で、多くの場合年間の投資計画に沿って人数配置等が決まっており、なかなか年の途中で増やしたりすることは難しいです。また、給与を上げたり何か全社単位で変更があったときもそのスタッフがどこに所属しているヘッドカウントなのかによって影響が変わってくる事もあるので非常に大切な概念です。
また、P&Lという概念とは別に捉えられている事が多く、会社によってはリストラ等のときにP&L上で人件費を削るだけではなく、実際に人件費に加えて人数を決めてリストラの指令が落ちてくる事もあります。●●人の人数を削減したと投資家に対して伝える事に価値があるらしく例えば皆でワークシェアリングのように給与を20%ずつカットしてリストラを防ごうといった施策がなかなか難しいのはこのヘッドカウントという概念が大きな理由になります。さて、来週はその増やし方等について書いていきます。
2022年6月20日月曜日
シニアになればなるほどフィードバックはもらえない
“Keni, you will soon be on your own. Your future bosses will just expect you to perform without too much feedback.”
2022年6月11日土曜日
相手の意図は良い意図であったと仮定する癖をつける
前々回の記事で自分の行動は意図まで理解しているので好意的に解釈するものの、相手に対しては氷山の沈んでいる部分である意図に解釈の余地があるので誤解が生まれるという話を書きました。まぁそれだけって話で特に目新しい事はないかと思うのですが、今回は一歩踏み込んでその解釈を良い方向に向けてみようって話です。
で、その解釈なのですが、良い方向に向けるという事は具体的には
- 相手の行動は良い意図であったと仮定する
2022年6月5日日曜日
見えない相手の考えや性格を理解してみる上でのツール
さて、先週の話の続きなのですが、こういった相手の行動を理解する上で自分と同じ考え方をすると前提を置くのは大変危険なのですが、自分が考えるようにしか考えられないのでそこから抜け出すにはトレーニングが必要なことが多いです。特に切迫された状況になってくるとなおさらです。
ビジネスの中では、一般的にそういったトレーニングがあって代表的なところをいくつか紹介します。
DISC: 4つの観点からどこが主な機能を占めるのか示すツール
MBTI: 人を4つの観点からそれぞれ2つに分解し、16個に分解するツール
Insights (Communicating in colors): 人の性格を4つの色に分解して理解するツール
色々なツールがあって、こういったツールが科学的かどうかは大きな問題ではないのですが、ツールを通じて自分の考え方はあくまで多くある中の一つの考え方に過ぎない事、自分と人は違った考え方をする事を理解することが大切だと思っています。
ってな訳で今週はツールの紹介まで。来週も簡単だけど大事な話を書こうと思います。
2022年5月28日土曜日
人は自分を意図を元に解釈するが、他人に対しては行動から解釈する
2022年5月21日土曜日
多国籍企業のリーダーには体力が大事。じゃあ体力って何?
最近3月くらいから出張を再開しているKeniです。以前は30%くらい出張の日々だったのですが、最近は子どもとの時間を大切にしたいので可能ならもっと減らせたら減らしたいなぁと思っています。
さて、最近自分自身も出張したりボスや大ボスたちも相当出張を再開し始めている中で、皆の前提が時間的に可能なスケジュールであれば選んで実行しちゃえってなってる事に再度気が付きました。
今まで多くのビジネスリーダーを見てきましたが、特に多国籍企業でポジションを大きくしていく人は基本的にめちゃめちゃ移動が多いです。ここ数年COVID-19で出張が一部なかったかとは思いますが、基本的には半分くらい出張している人が多いと思います。
そんな中で体力って大事だよなぁって思ったのですが、そもそも体力ってなんでしょう?というところを少しいくつかの要素に分けて書いてみようかと思います。
身体/ 精神 x 行動/ 回復の四象限で整理してみようかと思います。
身体 x 行動
こちらはまぁ単純でミーティングに参加したり、移動したり、肉体的にどの程度行使できるのかという観点での体力。
身体 x 回復
こちらはそういった体力が上記の行動で減ったときにどの程度簡単に回復できるのかという観点です。どこでも寝られる人ってこういう要素が強かったりすると思います。
精神 x 行動
どの程度意思決定を重ねても精神が摩耗しないか、大変な意思決定やストレスのかかる環境でも前へ進む事ができるかどうかという観点の要素です。
精神 x 回復
こちらは心が疲れた時にどれくらいの素早さで回復していくのか、また回復させるための方法をちゃんとしているかという観点での指標です。チャレンジが続く中でも回復方法を知っている人は強いですよね。
最近ボスたちは体力あるよなぁと思っていたのですが、体力って何かなと簡単に整理してみました。
2022年5月7日土曜日
転職等大きな意思決定をする時の決め方
最近、高校生からQuerieで大学選びの相談をもらう機会がありました。興味分野についてちゃんと深く調べている事が分かる質問の内容で自分の時との差を感じました。
さてさて、その中で大学選びについて答えていた訳ですが、仕事選びでも大学選びでも比較的大きな意思決定において、自分がどういう考え方をしてきたのかちょうど良く言語化できたので今回ちょっとまとめてみようと思います。ざっくり言うと、情報収集→論理的に評価→心で決めるというステップで決めているのですが、その内容をそれぞれちょっと詳述していきたいと思います。
まず初めのステップの情報収集なのですが、これはもう当たり前のことですが、インターネット、口コミ、中の人、近い人に話を聞く等を実施して二つの観点で情報収集します。一つ目はそもそも選ぶためのどういった基準を持つのか。です。自分の知らない世界だと表層的な基準しか見えなくなったりしますが、実際に選んだ人に聞いてみると今まで気が付かなかったものの、実際は大切な論点であるっていうことが見つかることもあると思います。そういったもしかしたら自分にとって大切かもしれない基準を選ぶという事が一つ目です。二つ目はその基準に合わせてどのようなファクトがあるのかということを整理します。
次に、その整理したファクトを元に各基準において各選択肢がどういった評価になるのかを評価していきます。まぁざっくり横軸に選択肢、縦軸に評価項目とかで良いんじゃないかなと思っています。ここでの目的はこれを選んだら後悔すると思われるような選択肢を外していく事なので、正解を特に絞りきらなくても良いと思います。
最終段階なのですが、絞った選択肢の中で、自分で人や環境そういった様々な内容を加味して、感覚的に選べば良いと思います。未来の事なんて絶対分からないし、しかもここ数年を見てみても、COVID-19、戦争、中国のロックダウンと様々な事が発生してきていて絶対に想定外の事が起こります。二段階目のロジックだけで絞ってしまうと条件が変わってしまったときに大きく後悔したりして自分の選択を支えてくれるものがなくなってしまうと思います。だからこそ、なんとなくワクワクするとか楽しそうみたいな定性的な理由も持って意思決定をしておく事が大切なんじゃないかなと自分の過去を振り返って感じました。
2022年4月30日土曜日
東南アジアにおいて販売代理店と働くデメリット
ということで今週は代理店と働くデメリットについて書いていきます。
正直この辺は前回の記事の裏返しの側面もあるのですが、まとめて書いていきます。
1. 現場の状況がつかみにくい
代理店から最終顧客への販売高や具体的な顧客名等がつかみにくいです。もちろんある程度シェアするように合意をして契約にサインをする事は可能だと思いますが、相当契約時に握っておく必要があり自社に力がないとなかなか情報を直接得る事は難しいでしょう。
2. 利益率が下がる可能性がある
もちろん構造によって異なってくるとは思うのですが、利益率が下がる可能性があります。もちろんその利益分にて代理店が営業やロジスティクスやカスタマーサポートまでしていると考えれば付加価値によって利益が移転しているだけなのですが、売上が大きくなるにつれそういった印象は増えてくるだろうと思います。売上が大きくなるとどっかのタイミングで自分で投資をして機能を自社で雇ってしまった方が早いタイミングが出てくると思うので。
3. 自社製品に集中してもらえない可能性がある
代理店によっては同じ製品カテゴリーに複数ブランドの製品を扱う事があります。そういった場合、リベートや様々なサポートによって自社内のインセンティブ設計をしており、結果的に自社製品に対して集中してもらえない可能性が結構あります。
4. コントロールが効きにくく、予想がしにくい
多くの企業においては四半期ごとに目標があると思います。ただ、その四半期ごとの目標は代理店にとって特に意味があるものではありません。そんな中で代理店に対する販売を管理して安定した目標を達成しようと思うとリベートで動機づけしたり色々と仕組みを設計して導入していく必要性が出てきます。
と、まぁ色々とメリットやデメリットはあるのですが、ちゃんとした信頼関係を構築できれば販売代理店と一緒に働くのも戦略の一つとして十分あり得る選択肢だと思います。
2022年4月23日土曜日
東南アジアにおいて販売代理店と働くメリット
今日はちょっとリーダーシップ系じゃなくて代理店か直販なのかという意思決定について書いてみようかと思います。
これは本当難しい意思決定でスパッと決められることは本当多くないのですが、それでもなぜ代理店と一緒に働く必要があるのかについていくつか書いていきます。
1. 営業的側面:迅速な営業ネットワーク構築や政府案件への参加
自社のスタッフを雇って育ててってゼロからしようとすると営業のスタッフ、顧客の信頼を勝ち取る、などなどかなりの時間がかかります。時には一年以上かかったりすることもあるでしょう。そこが代理店の既存のネットワークに乗っかることで迅速に商流に乗せることができます。また土地が広大だった場合などに市場は小さいものの面積は広いっていう場所をカバーしようと思うと自社製品だけだと経済性が成り立たず、カバーできないものの代理店で複数ブランドの製品を扱うことでどうにか成り立つっていうこともあるでしょう。最後に例えばマレーシアは政府案件に入札しようとすると多国籍企業が条件を満たすことが大変難しい条件があったりするのですが、代理店によってこういったことは解決できる可能性が高いです。
2. 財務的側面:代理店がキャッシュフローのクッションになってくれる
東南アジアのどういった国かによるのですが、中には支払いが半年とかになる国があります。直販で厳しいルールを課す多国籍企業だとすぐ販売停止、ブロック等の対応をしてしまいがちですが、そういった商習慣のギャップを代理店に埋めてもらうということも可能だと思います。
3. 投資的側面:法人を立ち上げずに市場に参入できる
法人を立ち上げようとすると本当さまざまなコストがかかってきます。長期的にはビジネスが伸びればリターンがあるとは思いますが、なかなか初めての国だと意思決定が難しいと思います。そんな状況の中で販売だけして後の機能は代理店に担ってもらえるビジネスの方法はパイロットとして本当最適だと思います。
と、とりあえず今週はメリットだけ。来週にデメリットも書きます。
2022年4月16日土曜日
SelflessnessとSelfishnessのバランス
最近Manager一歩手前くらいのチームメンバーに対して定期的にトレーニングをしているのですが、スキルとか経験とかとは別に結構大きなマインドセットの差があるよなぁと思ったので、それについて今の考えをまとめておこうと思います。
自分が責任を持っているのは、研究開発と生産以外なのですが、特に営業のポジションはManagerに上がる時に少しハードルが高くなる事が多いなと思っています。具体的には、リーダーになるためにはSelflessnessという自分を少し抑えてチーム全体の事を考える事があるのですが、営業として結果を出すためにSelfishness: 自分を前に押し出す必要があるためその移行を意図的に試みないと苦労する事が多いです。
少し、2つの言葉の自分の中の整理を加えておくと、Selflessnessとはチーム全体が成功するための態度の事を書いています。マネージャーになってくるとチームメンバーの一人一人が結果を出していく事が大切になってきます。マネージャーの成功とはマネージャーが称賛を浴びる事ではなくチームメンバーが称賛を浴びる事なのですが、そういったマインドセットを持つ事をSelflessnessだと思っています。ただ、先に書いたように営業として結果を出していくためには自分をどんどん押し出し、ある意味他の人を押しのけていく必要があります。そういった態度がちょっと響きが悪いですが、Selfishnessだとここでは書いておきます。
多くの場合、チームメンバーの段階から正式ではないポジションでリーダーとなるようなマネージャーへの移行期の期間があると思うのですが、そういった時に自分を押し出しすぎず、でも個人としての結果を出し続けるというちょっと難しい移行期間が必要でそういった移行期間に適切にボスがメンタリングする必要があるんだよなって事でこんな2つの態度の事を書いてみました。
2022年4月9日土曜日
未来のCVを作る
4月になり、日本では新しく働き始めた人もいるかと思いますし、新しいポジションで仕事が始まった人、転職した人などもいるかと思います。こういった転機の時だからこそちょっと先まで考えてみて未来へ向けて少し計画を練るのに良い時間かもしれません。なので簡単にどう言ったことを書くのか少し自分なりの考えをここに書いてみようかと思います。
はじめに行きたい方向を仮でも良いから決める
まずはざっくりでも方向性が分かっていないと困るので、今のキャリアの先にどういう人がいるのか、それを抜かしてもどういう人になりたいのかを決めることが大切です。これが決まらないから困ってるんだよっていう声はあるかと思うんですが、それでもどうにか決めることをお勧めします。どうしても決まらないような社会人二年目くらいまでの人はなるべく選択肢が広がる、もしくは維持できることを選ぶことは悪くはないと思いますが、それでも何かに決めてしまった方が実は選択肢が増えるっていうこともあると思うので、仮にでも選んだ方が良いです。
情報収集をする
行きたい方向が決まったらどういう道のりがあるのか調べます。LinkedInを見てみたり、尊敬できる人のキャリアをみて見たり、先輩に話を聞いたり、などなど色々と方法はあると思うので、2-3パターンくらいの道筋を作ってみることを勧めます。また、5年10年くらい先にいる先輩に壁打ちになってもらって現実的かどうかをチェックしてもらえるようにすると良いと思います。ちなみに、いきなりLinkedInで突撃しても丁寧なメッセージだったら結構多くの人が返事くれるんじゃないかなと思います。
CVを書く
今までのCVはあると思うので、それを前提に三年後に何をできていたら理想なのかをかなり具体的に書きます。例えば
- Led the PMI of fortune 500 company as a project leader
- Managed 50M USD revenue P&L and 48 team members
2022年4月2日土曜日
番外編<大学院留学の奨学金を3倍にした方法
先日友人夫婦が大学院の留学する事になり、奨学金が10k USDしか出てなかったところを少しアドバイスをした結果三倍近くまで増える事になったらしく、どう言ったことに気をつけて交渉をした方が良いと伝えたのかについて書いてみようと思います。普段のキャリアの話と違ってその一歩手前の大学院の留学の時の話になります。
はじめに: 心構え
最初に大切な事なのですが、全ての事は交渉可能であると理解して、それを堂々と主張することに何の問題もないと思うようにしましょう。特に今回のような奨学金の交渉の場合、あまりにひどい態度や非常識なリクエスト(全額無料にして欲しい)などでなければ、特に失敗してもリスクは限定的です。なのでダメもとでも言ったもの勝ちだと思ってください。
タイミング
次にタイミングについてですが、入学が確定する前に応募する形の奨学金でない場合はオファーが正式に出てからが良いと思います。逆にそのタイミングでないとあまり意味はないです。また大きな理由としては、オファーをもらったタイミングからは受験者が意思決定権利を持ち強くなるからです。
事前準備: 情報収集
さて交渉に入る前に、いくつか事前準備をするようにしましょう。過去の学生の実績から情報を集めて、以下の論点を理解することが大切だと思います。
- どういう要素が交渉可能なのか
- 交渉可能なレンジはどれくらいか
- どういった理由や人が受け入れやすいのか
- 意思決定者は誰でKPIは何か
- 自分から何を提供できるのか
- 他の学校でもオファーをもらっていて、そこの奨学金はより高い
- 他の学校でもオファーをもらっていて、物価差により出費が多い
- 自分で準備したお金があったものの最近の円安によって10%目減りしてしまった
- あなたの学校が第一志望で、大好きです
- でも、他の学校から奨学金ももらって迷っています
- 私にはこんな困難があります
- 奨学金を増額してくれたら即決してその日のうちにサインします
- 可能ならZoom等、最低限でも電話で話すようにする
- メールは話した後の議事録としてまとめてフォローアップする程度で使う
- 交渉したい内容別での意志決定者の困難さを理解する
2022年3月26日土曜日
違う地域のタレントとしてのフラグの立て方
前々回の文章でどの地域のタレントなのかというフラグという文章を描きましたが、あくまでフラグがあるよね!っていう内容ででも新しいフラグを立てるにはどうしたら良いんだろうという話を書いてみようかと思います。ただ、自分自身も模索中なので、コーチやアカデミアの人の意見、自分の仮説を色々混ぜて書きます。
方法1: 違う地域での学位を取る
1番分かりやすいのでMBAですが、日本でしか働いてこなかったのであれば例えばシンガポールでの学位を取る。とかっていう方法があります。仕事の経験ではないのでそのまま経験年数として評価する事は難しいですが、多少話のきっかけくらいには使えます。仕事ほど評価されないのは細かい理由まで書かないですが、仕事ではないからですね。
方法2: リモートで他の地域のプロジェクトに参加する
これは結構真っ当な方法で、人に知ってもらう事も含めてリモートで他の地域のプロジェクトに参加してみるのは相当まともな方法です。特に日本で働く人は結構こういうプロジェクトに入れられ上人材が不足していると思うので手を挙げたら結構できそうな印象があります。
方法3: 多くの地域を管理するボスと握る
これが一番大事な点だと思います。いくらフラグが立っていても忘れられては困ってしまうので、ボスや大ボスとどうやったら違う地域のタレントとして認識されると思うのか意見を聞き、必ずそれを実行して再度話をしてそれを繰り返していき握り続けるという事をする事も有効だと思います。
と一応方法三つ挙げてみましたが、実際三つの全てを実施してみて、どうにかチャンスを見つけるという方法になってしまうと思います。難しいですよね。一緒に頑張りましょう。
2022年3月19日土曜日
Public speakingの準備
- 何を覚えて帰ってもらいたいか
- どのような気持ちになってもらって帰ってもらいたいか
2022年3月12日土曜日
どの地域のタレントなのかというフラグ
MIT Sloan Management reviewにRethinking the East Asian Leadership Gapという記事があり、最近それを読み筆者と議論する機会がありました。その中で考えた事をちょっと書いてみます。以前N+2(大ボス)と何を議論するのかという事を書いたのですが、そこにも書いたように長期的なキャリアについて議論をある程度議論すると思います。その中で、どの地域のタレントとしてのフラグが立っているのか確認する事ができました。いくつか詳細はあとで書くとして、会社としてざっくりどういうレベルの人材として認識されているのかという事が結構大事だよねという事とそれをどうやって変えていくのかという話を書こうかと思います。
なぜフラグが大切なのか
そもそもという事でなぜフラグが大切なのかという話なのですが、フラグによってタレントのポテンシャルが測られ、必要なトレーニングや仕事の機会が与えられ、社内加えて社外でのキャリアの伸びしろが決まって来るからです。
どうフラグが立つのか
多くの場合採用する時には将来を見越して採用しているのでどれくらいの人材か仮に決まっている事が多いです。そちらは職歴や学歴及び面接での本人の希望とともに大体決まってきます。中でも大切なのが具体的なその地域で仕事をした事があるかどうかです。たまに大学や大学院で勉強した事がプラスになるかと聞かれる事がありますが、職歴の30%くらいのイメージでいると良いと思います。
どういうフラグがあるのか
今回は地域について絞っておきますが、その国限定の人材、国を超えた地域(アジア、北米、南米、中東)の人材、グローバルな人材とざっくり分かれている事が多いです。
フラグを確認する方法
多くの場合自分自身のキャリアの変化や与えられるメッセージから理解できるかと思いますが、ボスや大ボスと話す機会を作って、自分の希望とともに確認してみましょう。
新しいフラグを立てる方法
こちらは自分自身も苦労しているのですが、次回ざっくりとしたまとめを書いてみようと思います。でも簡単じゃないです。結構難しい。
2022年3月6日日曜日
どのくらいの確度で意思決定をするのか
最近、一社目、大学院、シンガポール在住、東南アジア地域のマネジメントという共通点の多い先輩と久しぶりに話をしていて、どうやって意思決定の確度と早さをバランスするのかという話になりました。今日書くのは本当自分の頭の中の整理と感覚的な内容です。
そもそもの前提
前提としては、市場の変化が大きく、一つ一つの製品やサービスの意思決定にそれほど多くの時間を使えない等の状態であると前提を置きます。例えば、一つの製品だけで数百億円等の売上があり、非常に肝要な製品の場合だったり、一度実施したら中々変えられない場合等は前提が異なってくることが多いと思います。
どのくらいの確度か
100を全ての情報が分かっている状態だと仮定すると各レベル感は以下のような感じです。
- 100: 間違いない意思決定。レベル感やベンチマークとして知っておく事が大切
- 70: ほぼ間違いないと市場調査やインタビューやパイロットで分かる状態。大体遅すぎる。
- 30: 不確かなもののスピードとしては十分。