2025年4月13日日曜日

海外就職インタビュー0042 日本で勤務PhD取得後、商社で全世界でビジネスをした後、米国で起業

さて、この週末の三本更新の隠れたテーマは起業だったのですが、今回も研究職→商社→米国で起業という面白いキャリアの人の紹介です。この方も昔からの友人なのですが、出会った時はまだ研究職で気が付いたらとても面白そうな人生になっていて今回は話を聞きました。また、このように文章にしてみると印象としてはとてもキラキラしてそうなキャリアな気がするのですが、一個一個の意思決定はとても論理的で一個一個しっかりと目の前の仕事に取り組んでキャリアを積み上げてきたんだなという印象を持ちました。加えてPhDの有用性についても実体験を持って聞けて、自分自身も修士二つ目取り終わったら、PhDも視野に入れたいなと再認識させられました。最後にこの方のアドバイスにもあるように米国での就業は困難な面もあるとは理解しつつ最終的には本人の意思次第なのも同意します。

幼少期と多国での生活背景

  • 親の仕事の都合でアメリカ生まれ。幼少期を数年アメリカで過ごす。
  • また幼稚園時代に1年ほど韓国に滞在(ただし日本人幼稚園通いのため、主に日本語で生活)。
  • 日本へ戻ってからは名古屋・大阪・神奈川などに引っ越しが多く、国内各地を転々とする。

 

大学・大学院と最初のキャリア(研究職)

  • 東京の国立大学・薬学部へ進学し、修士まで同じ大学で修了。卒業後は大手メーカーの研究職として約10年勤務。その間、会社の制度を活用してPhD取得のチャンスを得る。
  • 修士終了後すぐに博士へ進む選択肢は、経済的理由で断念していたため、PhD取得は大きな収穫。
  • キャリア前半の5年間は自由度の高い基礎研究を行い、後半は研究結果が商品化される過程(技術営業など)を経験。
  • ビジネス面に興味が芽生えたタイミングで再び基礎研究に戻る人事異動があり、転職を検討し始める。


総合商社への転職とビジネス経験

  • ライフサイエンス寄りのビジネスと給与アップを目指し、コンサルティング・投資銀行なども検討する中、ライフサイエンス人材を募る総合商社に縁があり転職。
  • 転職後、約10年在籍しながら世界各国でM&A、新規事業開発、商材売買など多彩な経験を積む。
  • 研究者時代には得られなかったビジネス視点を習得。
  • 商社は専門家を含むチームビルディングがしやすい体制が整っており、実務を通じて着実にスキルが身に付く。
  • 約半分の期間は合弁会社立ち上げに携わり、自ら経営者ポジションで事業を進める。小規模企業を動かすノウハウを獲得。 起業とアメリカ西海岸でのベンチャー経営
  • 合弁会社の経営経験から「シードレベルで会社を作り上げられる」と自信を得て、最終的に独立・起業。
  • 現在はアメリカ西海岸に拠点を移し、自身のベンチャー企業を経営している。

 

海外に出たい人へのメッセージ

  •  PhDの価値: ライフサイエンス業界で人を巻き込みプロジェクトを進められたのは「PhDが強みになった」と実感。機会があるなら取得を検討してほしい。
  •  アメリカ就職への心構え: 周囲を見ていると日本に帰国する人も多いが、米国で働くかどうかは「本人の意志次第」と感じる。強い意志があれば道は開ける

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