2025年5月18日日曜日

海外就職インタビュー0053 公認会計士からスイスMBA留学し、経営幹部育成プログラムとしてスイスで就職

おしり探偵の小学生からの人気を実感したKeniです。さて、今回は公認会計士になった後日本でキャリアを積み、スイスへの留学を経て経営幹部育成プログラムの一環でスイスで働く方の紹介です。MBA卒業後の就職活動も15ポジション程度にしか応募してなく準備や評価されるキャリアだった事が伺えます。

高校~大学時代

  • 東京の中高に通い、帰国子女が多い環境で英語にコンプレックスを感じながらも、親が会計士として海外経験をしていたことから「いつか海外で働きたい」と考えていた
  • 東京の国立大学・経済学部で学び、公認会計士試験に力を入れて勉強し、4年次の12月に合格
  • 合格後は少し就職活動を行いつつも、最終的にビッグフォーの監査法人へ就職


監査法人→FAS→MBA留学

  • 監査法人で約5年勤めた後、FAS(Financial Advisory Services)へ転職し3年在籍
  • 英語は主に読み書きが中心だったが、ファイナンスのスキルを重ねるうちに欧州の1年制MBA留学を決意
  • 子どもが生後半年のタイミングで家族とスイスへ渡り、最もつらい1年と感じるほど苦労しながらも無事修了


就職活動とリーダーシップデベロップメントプログラム

  • MBA卒業後は、ヨーロッパ全土の事業会社でファイナンス職を探し、15ポジションにも満たない応募の中で新設のLeadership Development Programに採用される
  • 1年日本で働いた後、欧州の都市へ拠点を移し、ファイナンス業務に従事
  • 属人的な業務をシステム化しながら世界規模の影響をもつ仕事を進めており、裁量の大きさとやりがいを実感


アドバイス

  • ファイナンス職なら目の前の仕事で「一番を目指す」姿勢を持つと、将来のキャリアにも直結する
  • 日本で働くほうが理解されやすく楽だが、「周囲が理解しなくても自分が本当に楽しいと思う道」を選ぶことが大切
  • 英語に苦手意識があっても、業務を通じて徐々にスキルを積み上げれば、留学や海外就職も十分可能になる
  • 家族と海外生活を両立するなら、家族のサポートや事前の準備が不可欠だが、それを乗り越えるだけの価値があると感じている

2025年5月17日土曜日

海外就職インタビュー0052 銀行、コンサルからの米国帯同し修士からの米国就職へ

最近64GBのラップトップに換えたら重くて少し困っているKeniです。ラップトップ二台持ってる事が多いんですよね。さて、今回の方ですが、多様な経験を積みビジネスパーソンとして実力はある中、配偶者の方の転勤に着いていく転機も大学院を経由する事でうまくステップに使い成長し続けている方のご紹介です。配偶者帯同でも大学院の学びなおしを経由する事で難しいと言われたビザ取得の米国就活を達成している方です。帯同してきている方へ勇気を与えるだろうなと思っているので、該当しそうな方はぜひ!

高校~大学準備期

  • 日本生まれ・香港と日本のハーフ。英語で授業を行う県立高校で学び、語学が身近な環境。
  • 音大志望だったが Hotel Rwanda の授業で「世界を知りたい」と方針転換。
  • 海外大学進学準備校で米国大の単位を取りつつ渡米を計画。


米国大学(学部)

  • 提携先の米国田舎リベラルアーツ大へ入学し International Business + Piano のダブルメジャー。
  • 簿記が面白く会計専攻へ変更。NYCを訪れ都市環境に魅かれ、マンハッタンの大学へ編入し会計学で卒業。


日本帰国と邦銀勤務

  • 東日本大震災を機に「日本に貢献したい」とボスキャリで邦銀内定、日本へ帰国。
  • 東京支店で法人営業→システム部門異動(米国システム導入を日本側で担当)。顧客対応を求め転職を決意。


FAS時代(シンガポール駐在含む)

  • 社会人4年目でFASへ転職。多様なプロジェクトに携わり、1年シンガポール常駐。英語での業務自信を獲得。
  • 香港事業会社(経営企画)
  • 生まれ故郷の香港で働きたい+事業会社志向から、香港HQメーカーへ転職(経営企画/IR/Treasury/JV対応)。約2年在籍。


米国移住準備と修士取得

  • 米国駐在員だった配偶者と結婚を見越して、米国での滞在ステータスのため&その後を見据えて会計×データ分析のSTEM修士を取得
  • OPT取得を狙いMBAではなく専門修士を選び最小投資で卒業。


現職

  • 修士後、米国の税務アドバイザリーファームに入社し現在に至る。


アドバイス

  • 準備は3割で飛び込むくらいが丁度良い。情報過多で動けなくなるより行動を優先。
  • 修士など計画的準備をすれば、一般的な経歴でも米国就労ビザスポンサー獲得は再現可能。
  • 配偶者帯同でも学び直しと専門性でキャリアを築く道はある。

2025年5月12日月曜日

海外就職インタビュー 50人インタビューした時点でのパターンまとめ仮説

 今日野良犬に襲われかかったKeniです。いやー、Palo Altoにも野良犬っているんですね。さて、タイトルの通り海外就職のインタビューを50人行ったところで現時点版でのパターン分けとそれぞれの鍵となる要素をまとめてみようかなと思っています。もちろんパターンに当てはまらない人も出てくるとは思いますし、切り口も複数あると思うのですが一旦このような形で考えてみました。


パターン一覧

教育起点

  • 1. 学位取得新卒型:国内就業経験がないまま学士・修士卒後に海外で初職を得る
  • 2. 国内就業→大学院留学型:日本(または他国)で数年勤務後、海外修士・MBAへ進学し現地就職でキャリアを加速
  • 3. 研究・アカデミア型:海外の博士課程・ポスドク・研究機関でテニュアや企業R&Dポストを獲得
企業起点
  • 4. コーポレート異動・駐在型:国内勤務から海外拠点へ社内異動/駐在し、その後現地採用や他社に転じる
資格・制度起点
  • 5. 専門資格・ポイント制型:USCPA・弁護士・看護師など国際資格や移民ポイント制度を活用して海外就職・移住
公共・開発起点
  • 6. 国際協力・公共セクター型:UN機関・JICA・NGO・JPOなどでフィールド経験を積みつつ世界各地をローテーション
自営起点
  • 7. 起業・フリーランス型:日本発起業 → 海外子会社や投資家ビザで移転や
  • 8. 現地起業(移住後ゼロから法人設立)/デジタルノマドとして活動
ライフイベント起点
  • 9. 家族・ライフイベント型:配偶者帯同ビザや家族の駐在・結婚を機に現地でキャリアを構築

それぞれのパターンごとに細かく違う要素があるとは思いますが、共通して効いたこととしては
  1. ソーシャルキャピタルを積む
  2. 分かりやすい職務実績や資格を得る
  3. タイミングを逃さない
  4. 語学(できて最低限だと思うので細かくは触れません)

海外での仕事を掴むために、方向性としては a) より多くの機会に触れる b) 各機会での確度を挙げる事が大事だと思っています。

ソーシャルキャピタルを積む
ソーシャルキャピタルとは人々が持つ人間関係や信頼関係が、社会や組織の効率性を高めるための資源として捉えられる概念なのですが、自分という人を知ってもらってその信頼や関係性をもとにそこから仕事を見つけていく事です。80%の仕事は公開されずに決まるといった記事にもあったりするように、公開マーケットで戦うのではなくその前に勝負をつける事が大切だと思います。こちらは a) b)両方に効くと思います。

分かりやすい職務実績や資格を得る
採用側からすると自分の知らない国の知らない学校の知らない企業で働いてきた人は共通点が少なく会う事すら躊躇すると思います。そこで、例えば知っている現地の学校を卒業していたり、グローバルカンパニーで働いた経験があったり、想像できる経験があったり(米軍基地でのITの管理等)、分かりやすい資格(USCPA等)を持っている事でそのハードルを下げて仕事を見つける事につながると思います。これは日本にいても十分に可能なのでより良い選択をして積み重ねる事が大事で、b)の確度を上げる方に効くでしょう。

タイミングを逃さない
特定の業務を拡大しているタイミングがあったり、例えば日本企業が海外拡大しているタイミングをうまく使って飛び込めた人がチャンスをつかめているように思いました。狙っている機会が希少な可能性が高いのでタイミングを見て飛び込むことが大事です。

2025年5月10日土曜日

海外就職インタビュー0051 日本から米国オンライン留学から米国での通学に切り替え米国就職

さて、今回は中国から日本に来た方がオンラインをうまく活用して節約して米国留学からの就職した例です。最近円安な事もあって、留学の費用が2000万円とかかかるとか言われたりしていますが、オンラインも可能なプログラムに日本から通ってから米国に引っ越し通学を開始するという組み合わせをする事で800万円程度とかなり節約できた方の例です。これくらいなら比較的現実的な人もいるのではないかと思います。とてもクリエイティブな方法で素晴らしいと思いました。

大学時代~日本への就職

  • 中国出身で、「日本語+機械工学」を中国で学ぶ
  • 高校時代は「第三言語があれば役立つかも」と漠然と考え日本語を選択
  • 卒業後、日本のメーカーが中国人新卒採用を行っていたため渡日


最初の転職~ソフトウェアエンジニアへシフト

  • 日本のメーカーにて地方勤務・機械系開発を1年半担当
  • 東京在住のパートナーと一緒に過ごすため、またソフトウェア開発に達成感を見いだし、都内のITコンサル企業へ(第二新卒枠)
  • 約4年勤務後、さらにIT企業へ転職しエンジニアとして専門性を深める
  • 将来的にメガIT企業(GAFA、アリババ等)を視野に入れたのが転職の大きな要因


オンラインCS修士とアメリカ留学

  • 情報系出身ではなかったため、コンピュータサイエンスを体系的に学ぶ必要を感じ、アメリカのCS修士をオンライン受講でスタート
  • 1年目は日本で働きながら単位を取得し、2年目に現地キャンパスへ移行して残りを履修+就職活動
  • STEM修士のOPT期間(3年)を活用し、2024年前後の厳しいジョブマーケットで就職先を確保
  • 実際には千社ほどに応募、面接は20社ほど。トリリンガルよりもエンジニアとしての実力を評価され、米国東海岸の企業に入社


現在の状況と今後の展望

  • 米国東海岸でソフトウェアエンジニアとして勤務中
  • H1Bビザへの切り替え、グリーンカード取得を視野に入れ、家族を呼び寄せてアメリカで暮らす計画
  • 日本の3社での経験はそれぞれ社風が異なり、同期がいる点が助けになったと感じる


大学院コスト・留学費用

  • オンライン+現地キャンパスの2年で総額約800万円で全て現地で学生として過ごすより節約できた
  • 1年目オンラインは約50万円ほど、2年目に米国へ引っ越した際に授業料や生活費も含めて800万円程度

2025年5月5日月曜日

海外就職インタビュー0050 エンジニアとして日本のメーカーで日米勤務→コンサル→再度米国へ

最近家の電球をスマート化しているKeniです。さて、今回はエンジニアの方のキャリアの紹介です。日本で働き始めたエンジニアの方として海外で働く道を自分に合う方法で戦略的に築いてきた印象を受けていて、特に途中二度目の海外勤務の際に一年半かけてゆっくりと希望の仕事を選んだことが印象的でした。おそらくですが、そのタイミングでの仕事もうまく言っていたからこそゆっくり選べたのではないでしょうか。またご本人もおっしゃっていましたが、このパスはある程度再現性があると私も感じました。

高校~大学時代

  • 二歳まで親のポスドクに同行し海外に住んでいたが、記憶に残る海外経験はほぼない
  • 高校までは日本で過ごし、大学は地元の旧帝大で情報系修士を修了


最初のキャリアと海外プロジェクト

  • 地元のグローバルメーカーにソフトウェア開発者として就職
  • インド・東欧などグローバルな案件で英語を実践的に使う場面が多く、プロジェクト自体は大変だったが英語力と多様な環境で戦う力が鍛えられた


米国西海岸への出向

  • 7~8年働いた後、買収先の海外企業へ出向を希望し、米国西海岸でソフトウェアエンジニアとして数年勤務
  • プロジェクト経験が生きたため、現地での業務はそこまで苦労せず適応
  • 当初は子どもが生まれる頃にアメリカにいればラッキーくらいの感覚だったが、西海岸が性に合うと感じるようになり「いずれアメリカに戻りたい」と思う


帰国とコンサルファームへの転職

  • 会社の事情で帰国することになり、日米両方で就職活動を行う
  • 将来的に再度の渡米を見据え、知名度のあるコンサルティングファームにマネージャーとして転職
  • コンサル企業で数年働いた後、再び海外就職を検討。LinkedInやビズリーチのエージェントを活用し、海外ポジションを1年半ほどかけて探す
  • ソフトウェア関連でグローバル展開をリードする企業に需要があると判断し、最終的に複数の国からオファーを獲得。再度アメリカ西海岸を選び、条件にも満足できる形で渡米に成功


現在と今後の展望

  • 米国の政治・社会状況が変化しており、子どもの教育を含めどこで暮らすか迷い中
  • 小中学校の教育はアメリカが良いとも考えていて、タイミングや家族の状況によって動きを決めたい


アドバイス

  • グローバル企業のエンジニアとして実務経験を積めば、英語+開発スキルがあれば海外勤務は十分再現可能。開発者+英語を含む海外経験はニーズがある割に希少なので、ソフトウェア以外のエンジニアでも確率は下がるが実現可能ではあると思われる。
  • コンサルファームなどを挟んでブランド価値や経験を高めるのも有効
  • キャリアは意図的にデザインできる部分が多く、ソフトウェアエンジニアの人にとって海外を目指すルートはおすすめ
  • 日系企業の海外出向だけでなく、自身に合ったガバナンスと文化を持つ企業を選ぶのが重要だと感じている

2025年5月3日土曜日

海外就職インタビュー0049 日本で 3 社勤務 → マレーシアの日系工場へ海外転職

人生初インジェラを食べたKeniです。さて、今回は日本で三社の経験を積んでからマレーシアに転職した方の紹介です。私が住んでたシンガポールの隣という事でイメージが湧きやすくお話を聞いていても楽しかったです。大学の一年間の交換留学後も海外に関わる仕事を続ける事で言語やコミュニケーションのレベルを上げ続けた事としっかり管理職を経験してきたことと工場がどのような場所かしっかり理解しているという事がマレーシア就職のきっかけになったように思いました。

ファクトボックス(At‑a‑Glance)

項目内容
現在地マレーシア(都市名:要確認)
ビザ労働用のビザ
業界 / 職種製造業・生産/輸入管理(詳細要確認)
海外経験米国コミュニティカレッジ 1 年、マレーシア勤務 1 年
学歴東京の大学(クリエイティブ系ゼミ) + 米国 CC 編入(1 年)

タイムライン & 主な転機

年代出来事メモ
大学 3 年私費で米国西海岸 CC に 1 年休学編入転機① : 英語強化 & 海外視野拡大
卒業後日本で就活 → 流通業 (1 社目) 入社
1 社目(5 年)輸入部門に異動(最終 1.5 年)英語使用機会増
2 社目(4.5 年)生産管理・中国/ベトナム工場と折衝管理スキル取得
3 社目(6 年)管理職としてチーム統括 → 多忙で燃え尽き転機② : ワークライフバランス見直し
海外転職活動エージェント 2‑3 社に連絡、東南アジアに絞る暖かさ & 日本帰国しやすさが軸
渡航マレーシアの日系工場へ転職転機③ : 海外就職実現
現在在職 1 年、人事総務担当ポテンシャル採用と認識

海外転職の決め手 & 所感

  • 環境イメージの共有 : これまでの海外経験から現地での働き方を説明でき、採用側もリスクを低く感じた。

  • 英語力 : 留学 + 業務で培い、業務遂行に支障なし。

  • キャリアのリセット : 職種変更によるステップバックはあるが、長期的なステップアップを狙う。

  • 生活面 : インフラは概ね満足。車通勤がストレス源。


Success Drivers(本人が語った成功要因)

  1. 実体験に基づく環境理解

  2. 英語運用力の維持

  3. 過去のマネジメント経験のアピール

  4. エージェントを複数活用した比較検討


もし大学時代に戻れたら?

  • 中国語を履修 : マレーシア勤務で役立つと感じたため。

  • 学業への注力 : もっと専門知識を深めておけば良かった。