さて、今回はご結婚をきっかけにアメリカに移住し、日本で看護師として働いた経験と新しいアメリカでの資格を活かし働いている方のお話を伺いました。特に印象的だったのは医療の現場での役割分担が大きく違い、働き方や待遇においてかなり改善されたという事という事でした。日本で働く中で専門職の方へメッセージが届けば良いなと思います。また、今後は看護師の資格を切り替えていく事も検討しているとの事で、発展していく事を願っています。
背景
経緯2015年にアメリカ人と結婚し、いつかアメリカに移住する想定で過ごしていた。 数年後に配偶者ビザのプロセスを開始し、ビザが下りた2019年にアメリカに渡米。 渡米後、資格取得と就職準備の下地作りのためカレッジのESL(英語学習コース)へ通い、文化的な理解を深めた。就職には直接役立たなかったが、人生経験としてはプラスになった。 日本で看護師として幅広い業務を経験していたが、アメリカでの資格のコンバートには時間と費用がかかるため、まずは採血技師の資格(2021年取得)を取得。資格取得の実習で訪れた病院に好印象を持ち、マネージャーやトレーナーとも関係が良好だったためその病院に応募したところすぐに採用が決まった。 現在はシニア採血技師として働きながら、契約のある施設からの検体の回収や手術専門病院への輸血血液配送(Courier業務)なども担当し、保険認証業務や事務的なエラー対応など責任範囲が広がっている。
アメリカと日本の仕事の差
日本では保助看法の下、診療上の補助と療養上の世話を含む多種多様な業務を看護師が担っており各個人の実務的な負担が重い。 アメリカは職務分担が明確で、日本では看護師がやる業務を看護助手が担い、患者の移送には専門のスタッフが配置されるなど看護師が専門分野に集中できる仕組みが整っている。日本での社会生活で染みついた「担当外でも自分でやる」習慣が、アメリカでは職務範囲外と見なされる場合があり、調整が必要。 給与や福利厚生も充実しており、例えば勤務しているグループ内の病院やクリニックの受診時に医療費割引制度などがある。SV昇進の可能性もあるが、給与と負担やストレスを照らし合わせると、看師資格取得することで収入の増加だけでなく多様な働き方をするようシフトすることを考えている。
これから海外で働く人へのメッセージ
「アメリカの仕事環境は日本よりも分業が進んでおり、待遇もいい。状況が許すのであれば、自身の可能性を広げるためにぜひ日本から飛び出して羽ばたいてほしい。海外生活で多様な価値観に触れることが自身の成長につながるだけでなく、日本での生活からは得られない将来への展望が見えてくることもある。」というメッセージを送っている。
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