さて、今回は日本では短大卒業後、日本の基地で働き、大学院留学後に博士まで取ったあと基地の経験を活かしてアメリカに残って働いている方のお話を聞く事ができました。とても柔らかい雰囲気の方で話を聞いていてとても穏やかな気持ちになり、きっと強さがある方だからこそ柔らかい雰囲気を持ちつつアメリカで生き残っているのだろうなと感じました。就職という面において特筆すべきだと思ったのは基地の経験がアメリカでの最初の仕事に役に立った事だと思います。抽象化すると面接官がCVを見た時に「あー、こういう仕事をしてたって事は多分こんな事をするのは問題ないんだろうな」って思ってくれるような経歴を持つことの大切さです。基地を選ぶ方は初めて会いましたが、とても意味のある経験だと思いましたし、海外でも名前の知られたイメージしやすい仕事に就く事は海外で働く上で有利にしてもらえる事が実感できます。とても素晴らしいお話をありがとうございました。
まとめると今回のポイントは「働きたい国で働く上で分かりやすい職歴を積む」事で海外で働く事のカギとなる要素だと思いました。
背景
日本の短大を卒業後、日本の会社で事務職として約1年勤務。その後、在日米軍に入職し、IT関連の仕事を経験。IT職で貯めた留学資金で渡米。
学業面では、学士号取得後に博士課程へ進学。単位取得退学し、修士号を取得。大学院の費用は全額免除され、ティーチング・アシスタントシップやリサーチ・アシスタントシップで得た奨学金(Stipend)で生活を賄っていた。
2002年にアメリカ西部に移住し、大学院まで進学。ニューヨークで2年半働いた後、カリフォルニアに転居。カリフォルニアは気候が良く、海や山が近い点や日本に帰りやすい点を気に入っている。
大学・大学院での専攻とは異なる分野で就職活動を行い、言語学での就職が難しかったため、ITの経験を活かしシステム監査の仕事に就く。就職先はLAキャリアフォーラムとボストンキャリアフォーラムを通じて探した。FビザからOPT、さらにH-1Bに切り替え、アメリカでの生活基盤を築いた。
働き始めた直後にリーマンショックを経験。ニューヨークでリーマンブラザーズのオフィス近くを訪れた際、社員が箱を運び出している光景が印象的だった。その後、社内トランスファーを通じてカリフォルニアに異動。
移行プロセス
短大卒業後、家族のために働きながらも大学進学を目指していた。英語は社会人になってから独学で始め、基地での職務では更に実践的なスキルを学ぶ機会があり、アメリカの方がチャンスが多いと考え移住を決断。
スキルと準備
基地内で提供されていた米国の大学の授業を2年ほど夜間とオンラインで受講し、学びを深めたことが大きな助けとなった。また、留学前に志望大学に連絡を取り、トランスファーが可能なクラスのみを受講し一般教養科目は終了しておいたため、留学費用を削減できた。
就職活動
LAキャリアフォーラムとボストンキャリアフォーラムを活用。ウォークインで企業と面談し、オファーを受けることができた。LAで日本でのオファーを受け、ボストンで交渉した結果、同法人のニューヨーク勤務にオファーを変更。キャリアフォーラムに参加していなければ、日本に帰国していた可能性が高い。
文化適応
基地内で働いていたため、他の移住者と比べてカルチャーショックが少なかった。基地の環境で英語を使用する日常が適応を助けた。
職場文化
在日米軍基地での勤務経験が英語での業務能力を示す証明となり、面接官の信頼を得る助けとなりオファーが受けられた。経歴が明確であったことが自己アピールに役立った。
長期的な目標
現在の仕事は実務としては携わっているものの、体系的な学びが不十分な分野について学びを深めたいと考えている。アメリカ移住時には帰国しないと決めていたが、将来的にはハイブリッド生活を目指している。
これから海外就職する人へのアドバイス
「自分には関係ない」「自分には無理」と思わずに挑戦してほしい。キャリアフォーラムはチャンスが多いので参加を勧める。ウォークインでの面談からオファーを得た経験があるため、直接話をする場を活用することが重要。
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