2025年1月19日日曜日

海外就職レポート0012 駐在という海外フラグをきっかけに国際機関へ

さて、今回は現在国際機関でプロジェクトマネジメントの責任者をする方にインタビューをしました。またとても楽しいインタビューだったのですが、過去のインタビューも含めて思った事としては、「海外フラグ」が海外就職をする上では大切なのかなと思っています。海外フラグとは周りの人がその人に対して海外で働く事に対して問題がないだろうと思われるという概念なのですが、それを早く立てる事が大切で一番簡単なのは海外就職を経験する事です。鶏と卵みたいな話なのですが、一度経験した人にはより多くのチャンスが回ってくるという事も事実であり、その最初のチャンスを早く手に入れる事が大切です。それが留学だったり、海外駐在だったりするのですが、今回の方の場合はキャリアの初期段階で海外駐在をしていた事がかなり影響を及ぼしていそうです。

また、加えてコンサルティングファームで実際に関わっていた国際機関に就職したという事でそこでも一定程度の信頼がすでにおそらくあり、フランスに実際にいなかったものの現地の組織においてソーシャルキャピタルが築けていたのではないかと想像しています。

なので、今回の海外就職の示唆としては以下です。

  • 海外フラグをできるだけ早く立てる
  • ソーシャルキャピタルを築いてそれを使って転職をする
では、インタビューまとめは以下の通り。

背景

日本の国立大学を卒業。授業の三分の一ほどが英語で行われており、早くから国際的な環境に触れていた。新卒では日本企業に国際事業を前提に入社、中国担当になる。初めての中国出張中に9.11が起きたが街は通常通り働いており、「これからはアジアの時代だ」と確信した。

その後、香港でMBAを取得。小さくても組織のトップを目指したいと考え、インドで支店長を務める。規模に関係なく、組織のトップとして責任を持つ経験を重視してきた。13年にわたって海外でキャリアを築いたが、日本に戻った際、本社の一担当としての役割で成長曲線が緩やかになる事を感じたため、厳しい競争的な環境への転職を決意。30代半ばで戦略コンサルティングファームに転職し、マネージャーに昇進。その後、公的プロジェクトで関わった国際機関のポジションに直接応募し、フランスへ移住。現在はプロジェクトマネジメント責任者。

文化適応

中国勤務時には業務は英語、日常会話を中国語で行っていた。現在の国際機関では日常的に多少フランス語を使うが、英語が業務での共通言語となっている。

家族と教育

子どもは現地のインターナショナルスクールに通学。家では日本語、学校では英語とフランス語で育っている。

長期的な目標

40代では自己の成長よりも「世の中の何に貢献できるか」を重視しており、現在の仕事がその目標に合致しているため、今後も同じポジションで働き続けたいと考えている。人はManageするのではなく、Leadするものだと信じている。

メッセージ

駐在や社費留学は個人の能力と将来の可能性を伸ばす絶好の機会であり、これをうまく活用することが重要。とにかく海外で能力を発揮したい&できる人材となる事が、次の海外就職の近道になる。

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