2022年6月25日土曜日

ヘッドカウントという概念



 外資系企業の人には結構当たり前の概念なのですが、各ビジネスにおいてヘッドカウントという概念があります。例えば一つのビジネスにおいて、営業は30人、オペレーション5人、ファイナンス5人、カスタマーサポート3人といったように各機能ごとに人数が割り振られています。またFTE: Full Time Equivalent という概念があり、例えば1人の営業は複数のビジネス(P&L)にまたがる場合は、0.5FTEという形で1人ピッタリで考えなくても良い概念になります。別の例としては、例えば営業とカスタマーサポートを現場で一緒にしている場合、0.5営業、0.5カスタマーサポートと言った人もいるでしょう。

この概念は結構大切で、多くの場合年間の投資計画に沿って人数配置等が決まっており、なかなか年の途中で増やしたりすることは難しいです。また、給与を上げたり何か全社単位で変更があったときもそのスタッフがどこに所属しているヘッドカウントなのかによって影響が変わってくる事もあるので非常に大切な概念です。

また、P&Lという概念とは別に捉えられている事が多く、会社によってはリストラ等のときにP&L上で人件費を削るだけではなく、実際に人件費に加えて人数を決めてリストラの指令が落ちてくる事もあります。●●人の人数を削減したと投資家に対して伝える事に価値があるらしく例えば皆でワークシェアリングのように給与を20%ずつカットしてリストラを防ごうといった施策がなかなか難しいのはこのヘッドカウントという概念が大きな理由になります。さて、来週はその増やし方等について書いていきます。

2022年6月20日月曜日

シニアになればなるほどフィードバックはもらえない


“Keni, you will soon be on your own. Your future bosses will just expect you to perform without too much feedback.”
ボスはちょうど一回り上のキャリアの人なのですが、非常に尊敬できるボスでアジアの文化への理解も十分にあって運が良いなと思っています。そんなボスですが、結構な頻度でフィードバックをくれる事が多く、その際にもう少しシニアになったら、ボスはどう意思決定をしたかを議論するに過ぎず、インプットをもらって改善するというサイクルが回る事はほぼなくなるよって言われます。具体的には、取締役に直属くらいのポジションになったらその人を育てるというより最初から価値を出す人をそこに置く事が増えてくるとの事でした。また同時にポジションがシニアになってくると、ボス以外の周りからのフィードバックも受け取りにくくなります。

じゃあどうしないといけないかと言うと、いくつか方法があると思います。
1. プロアクティブにフィーバックをもらいにいく
こちらはフィードバックのお願いの仕方や相手によってはデメリットもあるので結構難しい面もあると思います。
2. 自分なりの像を設定し、客観的な指標で評価する
Discipline というやつですね。
3. コーチを雇ってフィードバックをもらい続ける
一つの問題は、会社と正式に提供していないとあくまで自分を通じた情報収集しかできない事です。

というわけでフィードバックを受け取れる間に受け取っていきましょうねっていう話でした。

2022年6月11日土曜日

相手の意図は良い意図であったと仮定する癖をつける


 前々回の記事で自分の行動は意図まで理解しているので好意的に解釈するものの、相手に対しては氷山の沈んでいる部分である意図に解釈の余地があるので誤解が生まれるという話を書きました。まぁそれだけって話で特に目新しい事はないかと思うのですが、今回は一歩踏み込んでその解釈を良い方向に向けてみようって話です。

で、その解釈なのですが、良い方向に向けるという事は具体的には

  • 相手の行動は良い意図であったと仮定する
という事です。大変単純な事なんですが、何か自分にとって都合の良くない行動を取られると、「嫌われてるのかも」「嫌がらせをしているのだろうか」「自分は優先順位が低い」とかつい悪い方向に考えてしまうパターンの人は結構多いと思います。そういった時に、答えのない事なので、自分の中で勝手に反響させて答えを出さないで良い前提を置く練習をして習慣づけるてみようという提案です。具体的には

メールの返事がなかった
→ITのエラーかも?どうしようもない問題が起きてて返事ができなかったのかも?
上司に自分の作ったスライドをまるごと変更されてプレゼン資料に盛り込まれた
→自分が知らない情報があって不適切な内容だったのかも?
大変厳しいフィードバックをもらった
→ちょっと機嫌が悪かっただけかも?期待しているレベルを教えてくれたのかも?

などなど色々ありますが、相手の善意に期待をすることで自分の中で勝手にマイナスに解釈をして人間関係を悪化させたり、ストレスを増やしたりする事が防げるんじゃないかなと思っています。

2022年6月5日日曜日

見えない相手の考えや性格を理解してみる上でのツール

 

さて、先週の話の続きなのですが、こういった相手の行動を理解する上で自分と同じ考え方をすると前提を置くのは大変危険なのですが、自分が考えるようにしか考えられないのでそこから抜け出すにはトレーニングが必要なことが多いです。特に切迫された状況になってくるとなおさらです。

ビジネスの中では、一般的にそういったトレーニングがあって代表的なところをいくつか紹介します。

DISC: 4つの観点からどこが主な機能を占めるのか示すツール

MBTI: 人を4つの観点からそれぞれ2つに分解し、16個に分解するツール

Insights (Communicating in colors): 人の性格を4つの色に分解して理解するツール

色々なツールがあって、こういったツールが科学的かどうかは大きな問題ではないのですが、ツールを通じて自分の考え方はあくまで多くある中の一つの考え方に過ぎない事、自分と人は違った考え方をする事を理解することが大切だと思っています。

ってな訳で今週はツールの紹介まで。来週も簡単だけど大事な話を書こうと思います。