2021年4月4日日曜日

続き】子どもがいる家族のキャリアや教育におけるロケーションの交差点


先週の記事で家族のキャリアや教育におけるロケーションの交差点という記事を書いたところ、意外と色々な人たちにコメントをもらったので子どもがいるバージョンも書いてみようかと思います。先週書いた内容は敢えて子どもがいない場合に限って書いていて、なぜなら子どもができると前回書いていたような色々な前提条件が変わってしまうことが多いんですよね。ということで、今回も事例を最初に挙げつつ、意思決定の基準になる論点とどういった事を話し合って行くのかについて書いてみようかと思います。


子どもあり事例1】

夫婦子ども5歳韓国在住。女性がシンガポールに駐在の際、男性だけ韓国に残り、女性と子どものみシンガポールへ。男性はリモート可能な仕事のため、月の半分はシンガポールより働く。住み込みメイドと共に生活。

子どもあり事例2】

女性はシンガポール勤務。男性は西ヨーロッパ勤務。シンガポールにて出産し。女性の両親をシンガポールに呼んで、女性、その両親、子どもの四人で暮らす。男性は二月に一度訪れる。現状は期限付きだとお互いに決めていて、次のステップを検討中。

子どもあり事例3】

男性は多国籍企業勤務で数年ごとに様々な国に異動するキャリアを希望し、事前に夫婦で話し合い済み。女性はリモートで働くための準備を数年前から仕込んでおき、男性のキャリアの変化と共についていき、現地で働く。子どもは保育園やパートタイムベイビーシッターを活用。

子どもあり事例4】

男性は米国に留学し女性は仕事を辞め一緒に渡米。その後男性は米国内で勤務し、その間に子どもが生まれる。女性はその場所で大学院に通い修士を得て、男性が国や都市を移動するたび、修士の専門性を活かし仕事を続けるものの、やや女性側のキャリアはゆったり目。


論点1: リードキャリアは一人?二人?

子どもができてしまうとこの論点が圧倒的にリードキャリアは一人になる例が多いのですが、こちらを考える必要があります。二人でリードキャリアの場合、ロケーションを変えるポジションを提案された時にかなり大きな意思決定が生じます。


論点2: 家族住むのは同じ場所?

リードキャリアが二人の場合は、家族全員で一緒に住むことが短期的にしろ難しくなってくる事があります。なぜならキャリアを求めていった結果、ロケーションも変えて仕事をする事は非常に多い事。ロケーションを変えないと意思決定をするとリードキャリア100%と言えなくなるからです。また、例えばリードキャリア一人だったとしても育児のサポートを得られる場所が例えば実家だったとした場合非リードキャリアの人が離れて住んで育児をする事も十分にあり得ます。


論点3: 外部サポートはどのくらい得られるのか?

外部サポートというのはここでは、家族以外の育児を手伝ってくれる手段を指しています。例えば、親、親戚、コミュニティ、ベビーシッター、住み込みメイド、保育園等が挙げられます。東京であれば、親のサポートを受けつつ二人でリードキャリアを続けられる場合や上の事例にあるように他の国で働いていても親を呼び寄せてサポートを受けつつ一緒に育てていく方法もあると思います。また、国によって可能不可能があるのですが、香港やシンガポール等の育児からすぐに復帰する文化があるところでは、住み込みのメイドを雇う事ができて生活をしていく事も多いようです。


家族で話し合っておく事

  1. それぞれのキャリアの方向性
  2. 組み合わせを考えた時に家族としてどの形が最適か
  3. 片方が妥協をすることになった時にどの程度の期間なのか
  4. 子育てのサポートを得る手段は何があるのか
以前聞いたのですが、こういった内容は普段なかなか会話の中に登る事がない可能性があるので、敢えて時間を作って、ちゃんと話し合う場を定期的に作っていく必要があると思います。上記の例に挙げた友人家族は、家族会議と共に議事録も取っていました。

人生完全な正解はないし、色々な想定をしても想定外な事も多く起きる事が人生ですが、それでも家族で納得感を持って最大限の幸福を得て暮らしていくために色々なパターンを知って考えていく事が良いですよね。

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