2025年3月10日月曜日

海外就職レポート0024 英国YMSビザでの就職での苦労と今後の展望

さて、今回は比較的キャリアの発展途中にある方のインタビューをまとめました。会社員として積み上がるようなキャリアを積んでいくためには職歴が大切な事や実際の職場で働く事で専門用語を使う英語を伸びていく事を聞く事ができました。現在の仕事の延長にデザインやアートに関わりたいという目標もあり、そういった目標に到達できるよう応援できたらなと思っています。今までインタビューしてきた方々はある程度長く経験を積んでいて、一旦の目標を達成した方が多かった印象ですが、発展途上にある方の生の声は参考になる人も多いのではないかと思います。


海外就職インタビューまとめ

もともと海外生活に興味があったものの、仕事の忙しさや金銭面の不安からなかなか行動に移せませんでした。そんな中、イギリス人のパートナーができ、彼が「イギリスに戻りたい」という思いを抱いていたこともあって、まずはYMSビザ(ワーキングホリデーのようなもの)で2年間イギリスに住み、働くことを決断しました。


苦労したのは、仕事に応募しても履歴書がなかなか通らないことです。私はロンドンではない田舎の地域に住んでいるため、そもそも求人数自体が少ないのが現状でした。イギリスでキャリアチェンジをしたいという気持ちもありましたが、イギリスでは職務経験を重視する傾向が強く、日本のみでの職歴では希望する職種の面接さえ受けられない状況でした。


日本では教員をしていたため、小学校の給食監視員としてパートタイムのオファーをいただきましたが、無犯罪証明書を日本から取り寄せる必要があり、それが届くまでの数か月間は働けませんでした。そのほか面接に呼ばれたのは食品工場、レストラン、そして現在勤務している印刷会社とカフェです。


印刷会社の仕事はIndeedで見つけて応募しました。二次面接まで進めたものの、その時点では不採用でした。しかし社長から「ポジションが空いたらまた連絡したいので、履歴書をこちらで保管しておいてもいいか」と打診があり、承諾。2か月後に自分からフォローアップのメールを送り、まだ興味があることを伝えたところ、その約1か月後に退職者が出たので「ぜひ来てほしい」と声をかけてもらえました。


カフェの仕事は、同居しているパートナーの妹からの紹介です。彼女の知り合いがそのカフェの常連客だったようで、「働いてみたら?」と勧められたものの、妹自身は別の場所で働きたいと考えていたため、私に話が回ってきました。


印刷会社では、働く時間を各スタッフの事情に合わせて設定してくれるため、人によって勤務時間が違います。そうした環境なので定時で帰りづらいという雰囲気はまったくなく、残業がないのが当たり前なのには驚きました。さらに遅刻しても何も言われず、遅れた分は後で長く働けばいい(その日でなくても良い)という柔軟さにも助かっています。休憩時間は1日に3回あり、それぞれ好きなタイミングで取れるのも驚きでした。


印刷会社では、イギリスの観光地のグッズ(トートバッグなど)にデザインを印刷しており、デザインデータを実際の形にする作業にやりがいを感じます。基本的に一人で作業していますが、チームのメンバーに相談したり、上司から指示を受けたりする場面もあり、日々英語を使う環境です。そのおかげで、専門用語を含めた英語の語彙が自然と身についてきました。やはり語学は実際に使う環境に身を置くことがいちばんだと実感しています。


もともとデザイナーへの憧れがあったので、今後は会社の中でできることを増やし、デザインやアートワークの分野にも携われるようになることが目標です。現在のビザが切れたらパートナービザを申請し、ゆくゆくは永住権を取得できればと考えています。


海外で就職するには、やはり経験が求められると痛感しました。新卒でいきなり海外、というのはかなり苦労している人が多い印象です。新卒でなくても、私のように手に職がない状態だとレストランやカフェなら何とかなるかもしれませんが(それでも私は応募先の大半で履歴書が通りませんでした)、会社員として働くには海外でも通用するスキルを身に付けておく必要があると思います。もちろん英語力は必須で、英語ができない状態で「どこでも働ける」と言うのは、どんな職種でもいい人向けでしょう。自分のやりたい仕事を海外で実現したいなら、英語は話せないとどうにもなりません。周りのライバルは英語を不自由なく使いこなす人ばかりなのですから…。

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