2024年5月28日火曜日

海外就職レポート 0003 豪留学からの香港就職

さて、前回に続いてワーキングホリデーから留学に切り替えてそこから海外就職をした方の紹介です。この場合も元々の専門性が活きている印象ですね。


簡単なバックグラウンド

- 東京出身。東京の四年制大学(私立文系)を卒業。

- 準大手証券会社でリテール営業を6年間行い、営業成績は優秀で社長賞を複数回受賞。

- 企業や業界のコンプライアンス意識や将来性に不安を感じて退職し、結婚していたが、一念発起して海外MBAを目指すため、30歳でオーストラリアへワーキングホリデーに行く。

- 31歳でシドニービジネススクールに入学し、1年半のMBAプログラムに参加。

- 卒業前に香港での仕事が見つかり、卒業後すぐに香港へ移住。

- 香港ではM&Aに関する金融情報ベンダーで日本向けセールスとして6年間働く。途中、マネージャーとして2人の部下を持つ。

- 会社のオーナーが変わり、多くの同僚が去っていく中で、自分も退職を決意。

- 現職に移って現在およそ3年。現在も日本向けの金融情報ベンダーで営業をしている。

海外就職する前に海外経験はありましたか?

- 大学3年生の時に2週間の短期留学プログラムでニューヨークに滞在。それが初海外で、それ以降は短期の旅行のみ。本格的な海外経験は30歳でのワーキングホリデーが初めて。

香港で働く理由を挙げると何がありますか?

- 子供の教育面が大きい。香港ではバイリンガル/トリリンガルの教育がスタンダードになっており、自分が英語で苦労した経験から、日英のバイリンガル教育を施したいと考えている。

- 給与水準や所得税などの資産形成についても多くのメリットがある点も香港の魅力。

どのように仕事を見つけましたか?

- 香港に支店をおく日系のエージェント経由で見つけた。

日本との働き方の違いや海外で働くことの苦労は何かありますか?

- 今は日本でも働き方改革などで、私が働いていた頃と比べると、だいぶ働きやすくなっているはず。働き方の違いという点では、香港と日本は少しずつ差が無くなってきていると感じる。極論、香港でも日本でも企業次第。

- 幸いにも経験した2社とも個人の裁量が大きく、営業成績を出していれば勤務時間など特に問題視されない。上司も昼休みに1~2時間いなくなってジムに行ったり、ゆったりとランチを食べたり、私用を片づけたりしている。

- 仕事での苦労を挙げるなら、自分から行動を起こさないと何も始まらないということ。誰もが何か分からないことがあれば助けてくれるが、困っていれば手が差し伸べられるわけではなく、自分から動かなければならない。

- 不明点があり社内で適任者を探すのに苦労することがある。税金やビザ関連も基本的には自己責任でやらなければならないので、慣れるまで苦労する。

ビザの苦労はありましたか?

- オーストラリアでワーキングホリデービザから学生ビザへの切り替えをするときに少し手間がかかった。エージェントの方が優秀だったのでサポートしてもらえて大変助かった。

- 香港での就労ビザはすぐに発行されて、苦労はなかった。

現在どのような仕事をしていますか?

- 金融情報ベンダーの営業。顧客はバイサイドと呼ばれる運用会社や生損保、年金などのアセットオーナー。現在は日本と香港にあるグローバルファームを担当している。

今後のキャリアについての展望を教えてください

- 自分のキャリアは営業と金融という2軸で15年以上やってきた。この2軸はブレずに今後もキャリアを築いていく。

- 前職ではマネージャー職も経験したが、自分には合っていなかったと感じている。将来的にはチームマネジメントに再度挑戦する可能性はあるが、基本的にはコントリビューターとして数字を作っていく方が自分には向いていると感じる。

- 香港が気に入っているので、仕事がある限り拠点は香港から動かすつもりはない。

- 60歳前後で引退を考えている。その際は日本に戻りアルバイトとしてホスピタリティ業界で英語を活かし、観光客に喜んでもらえるような仕事に就きたい。

これから海外就職をする人へアドバイスや総括をお願いします

- 自分は20歳まで海外に行ったことがなかった。30歳でワーキングホリデーで渡豪するまで英語もろくにしゃべれなかった。

- MBAのプログラムになんとか滑り込むことができたが、当時IELTSのSpeakingスコアは5.0~5.5くらいだったと思う。

- それでも卒業はできたし、海外で就職し数年経って英語で自信を持って仕事ができるようになった。

- 一流の国公立大学も出ていない、海外トップのビジネススクールを卒業したわけでもない、帰国子女、駐在経験があったわけでもない、そんな自分でも30歳、英語能力ほぼゼロからでも海外での就職はできた。

- 色々な事情で最初の一歩を踏み出せないと感じている人には、ぜひ勇気を持って挑戦して欲しい。

2024年5月19日日曜日

海外就職レポート 0002

   さて,海外就職レポートの第二弾です。これを初めてみて思ったのですが,人の人生の経緯や決断の理由等を聞けるのってかなり楽しいですね。今回の方はワーキングホリデーをうまく使って,海外就職を決めた方です。仕事は日本語で完結する仕事みたいですが,これから少しずつピボットしてプロフェッショナルとしてより羽ばたいていく上ではまずロケーションを移すということは意味がありそうですね。業界x職種x場所x職位の組み合わせでキャリアを築いていくべきだと思っているのですが,一気に全てを変えず少しずつ変えていくことでリスクを管理できるとも思っています

簡単なバックグラウンド

  • 2021年早稲田大学卒業
  • 新卒で人材業界で丸二年、マーケティング企画
  • 半年のワーキングホリデーからのシンガポールのIT企業で仕事 

海外経験はありますか?

  • 家族の事情で海外に多く住んでいた
  • 五ヶ国くらい住んでいたのでシンガポールにも住んでいた事がある 

シンガポールで働く理由はなんですか?

  • 海外に多く住んでいたけれども、英語ができない事がコンプレックス
  • 英語圏で住むことで仕事でも英語ができるようになりたい

どのようにして仕事を見つけましたか?

  • ワークホリデービザでシンガポールには来星
  • 語学学校に通いつつ、日系オーナーの企業でアルバイト、就職活動をして就職

日本との働き方の違いや海外で働く事の苦労は何かありますか?

  • 日本で働いていた時はコロナ就職世代だったので、フルリモート。
  • 今はKPIできっちり管理して働いている印象

普段の仕事は8割日本語で対応可能なものの、研修等は英語である事が少し苦労している 

ビザの苦労はありましたか?

  • 求人が限られていたため就職活動は大変だったが、ビザ申請上は特になかった。比較的スムーズにビザは取れたと思う

どのような仕事を今していますか?

  • シンガポールのIT系企業で日本人顧客を相手に日本語で仕事をしている
  • 同僚に日本人も多く、仕事は完全に日本語
  • 仕事内容はソーシャルメディアのマーケティング

今後のキャリアについての展望を教えてください

  • 英語は目指すレベルに達していないので、ひとまず数年は仕事をしつつ英語をできるようになりたい
  • そこから先はまた別途考えたいと思っている

これから海外就職をする人へアドバイスをお願いします。

  • 意外と英語できなくてもなんとかなる。そのあとどれだけ頑張るかが大切。
  • 海外を見ることで、日本の素晴らしさに気づくこともある

2024年5月13日月曜日

海外就職レポート 0001

   さて、今週からは海外就職した人たちに対してインタビューをしていくコンテンツを何回かお試しで出してみたいと思います何回か書いたらまとめて総括を書きたいと思いますが、今数人話しただけですが、色々なケースがあって本当楽しいですね!Zoom等でお話を聞ける方を今後も募集しています。さて、最初の方はまだ働き始めて数年目と若い方になります。

簡単なバックグラウンド

  • 関西の私立の大学を卒業してから、半年後にシンガポールに転職移住
  • 働き始めてから現在四年目、三社目、で三社目は働き始めて数か月
  • シンガポールでの最初の仕事はBPOの会社のジャパンデスク
  • 現在はアメリカの会社でAPACチームの広告関連のアカウントマネージャーとして勤務

海外経験はありますか?

  • 大学生時代に三か月カナダに語学学校留学
  • それ以外は基本的に日本

シンガポールで働く理由はなんですか?

  • 一番は英語を学びたいため

  • いつか海外で働きたいと語学留学した時から考えていた
  • キャリアの一貫性を意識していたので、ワーホリ等ではなくスキルを身に付けながら英語を学べる環境にいきたかった
  • 物価は高いものの給与面で高いため、給与と物価の両方が高いと絶対額として貯まっていく額も多いので旅行の時などに価値を感じる

どのようにして仕事を見つけましたか?

  • 地元の友人がシンガポールで働いていてその紹介です。
  • リファラルの話をもらったときは新卒の会社で働きはじめて半年しかたっていなかったけれども、自分の英語力や経験を加味すると、このチャンスを逃したら今後一生海外で働くことはできないかもしれないと考え、退職して渡星

 

日本との働き方の違いや海外で働く事の苦労は何かありますか?

  • 来たばかりの時は新卒間もないこともあり苦労したものの、同じ業界で転職だったのである程度基礎知識があったためどうにかなった
  • 一番の苦労は今も昔も英語
  • 今まで"英語を学ぶ"ことはあったけど、"英語で学ぶ"はなかったので、社内のトレーニング資料等も全て英語なのでインプット1つでも時間がかかっている
  • 労働時間に関してはかなりホワイトで決められた時間で求められた結果を出せるように仕事をしている

ビザの苦労はありましたか?

  • 特になかった。サクサク一週間くらいで出た。

どのような仕事を今していますか?

  • 米系企業で広告関連のアカウントマネージャー
  • 日本の顧客もいるものの、台湾韓国マレーシア等の顧客も多く英語で営業の仕事をしている

今後のキャリアについての展望を教えてください

  • 軸となる経験や知識を英語を使う環境で作り上げて働いていきたい
  • 働く場所は最終的には日本でも良いものの、日本円以外を稼げるという状態は維持していきたい

これから海外就職をする人へアドバイスや総括をお願いします。

  • シンガポールに来て働き始めて、英語力0で入国の際の隔離のホテルの受付がいってること1つもわからない状態から日本人0の状態で働けるようになったこともあり、自己肯定感がかなり上がった
  • これまでの人生チャレンジせずに沢山の事を後悔してきた自分にとって、「死ぬ時に後悔しないか?」どうかが自分の意思決定の軸になっている。本当にチャンスはすぐ近くに転がっていて、あとはそれを掴むかどうか。そして掴んだ上で諦めずもがき続ければきっと道は開け、仮にダメだったとしても、地元帰れば大切な家族、友人が待っているし、誰もチャレンジしたことを笑ったりはしないはず。そんな人たちがいるという事実がこの大きなチャレンジを陰で自分を支えてくれていた。