2022年8月28日日曜日

モブにならない転職方法

   多くの人たちがLinkedInに経歴をアップロードしたり、たまに仕事の事をポストしたりして転職活動を有意義に使っていると思うのですが、IC(注1)くらいのポジションだとたまに転職エージェント(ヘッドハンターではない。注2)が見当違いやめちゃ近い競合の案件を連絡してくるばかりじゃないでしょうか。

注1)I C:このブログではIndependent Contributor、つまり部下なしのポジションの事)

注2)ヘッドハンターと一般的に言われるのはエゴンゼンダーやスペンサースチュアートといったようなExecutiveサーチファームの事だと理解

   そういった自分も持っていた悩みの中で、このルートは筋が良さそうだなと思ったルートについて紹介してみようかと思います。

1. 以前勤めていた同僚の紹介

自分の人となりを知っているという事で、前の勤務先のアラムナイウェブサイトやアラムナイ、当時の同僚や上司も非常に良いと思います。良い案件に近い人がいるという事は良い人材の集まる会社で働き、その会社の中で価値を出し認められる事が大切になってきます。

2. 同じ学校の卒業生からの紹介

1と少し近いのですが、同じ経験をした人からの紹介という事でスクリーニングを既にされた人という事でサクッと連絡が来ます。

3. 高付加価値なExecutive search firmからの案件紹介

次に可能性が高いのが、一件一件にしっかりと時間を使っているExecutive search firmからの案件です。これになるとちゃんとフィットするかどうかを事前に見た上で連絡が来ることが多いので比較的高確率です。

4. 転職先のHRチーム

最後にお勧めなのが、勤めたいと思っている会社のHRの採用チームからコンタクトが来るルートです。モブなリクルーティングエージェントがスクリーニングして、次に人事にスクリーニングしてもらうために一つステップをスキップできるのでお勧めしています。

とまぁ色々書いてみたのですが、結論としてはその他大勢でいる間は良い転職案件はなくて、普段からちゃんと人と知り合って信頼を築いておく。もしくは、一歩抜き出せるくらいの実績を出す事が必要になってきます。ちなみにこういった事をネットワーキングと呼ぶ人たちもいる気がしますが、個人的な趣味から信頼を積み上げるという言い方にしています。

2022年8月20日土曜日

最初の仕事の選びの基準

            前回キャリアの最初の方である程度軸を立てるとリスクがなくなるよって話を書いたのですが、大学生にキャリアの話をした後に聞かれる学士か修士卒業後にどういった基準で選んだら良いかという話を前回の軸を立てるという要素を考えてまとめておこうかと思います。キャリアの最初の方に軸を立てると責任を持ちやすい立場になるためのチャレンジをしやすくなると思うので、そのための布石くらいな感覚だと思ってもらえたら良いかなと思います。ただ、今回書いている前提は何をしたいか分からない人ではなくて、漠然とリーダーシップを取れる立場に就きたいなと思っているような人向けです。何をしたいか分からない人はとりあえず仮決めるしちゃう方が大事だと思います。なお今回の記事も信頼して半世紀くらい人生を任せられると思えるような終身雇用がずっと続く企業に勤めたい人たちは対象外です。

            全ての条件を満たす事はもちろん簡単だとは思わないですが、下記のような要素を考えています。

  1. 世界的に人材輩出企業と呼ばれており、その企業を辞めた人たちが活躍している
  2. 特定の業種で採用しており、そのトレーニングが充実している
  3. (可能なら)新卒五年以内に日本以外で働くチャンスがある、もしくは国内でも英語で働く環境がある
というあたりが大事かなと思います。一点目は、最初の職場は最終学歴と言われるようにある程度のスクリーニングを通り抜けた人としてのシグナリングと比較的利害関係がない友人を若い間に作っておくことで自分自身への刺激にもなります。また二点目はキャリアの早いうちにちゃんとニッチな人材になるために特定の業種で仕事をもらえる会社を選べる事で早めにリスクを減らせるような道を進めると思います。
と、色々書いてみましたけど、打算的にある程度絞ったらあとはパッションで選ぶ事も大切だとは思います。その辺良いバランスが見つかると良いですね。

2022年8月13日土曜日

キャリアの序盤次第でリスクは最小化される

   


さて、前回はキャリアの現状維持についてそれってリスクじゃないの?って話をしたのですが、実際はある程度最初の五年くらいでリスクが無くなってくる人がいるのでそういう状態にまずなろうよって話をしようかと思います。

   さて、その具体的な方法なのですが結構簡単で、比較的安定し継続成長が見込め利益率もそれなりに高い業界で、他の人より早く結果を出し、ニッチなポジションを築いていく事です。こう書くと結構当たり前じゃんと思われるかもしれないのですが、ここを戦略的にしている人は最悪困った時に働く先を持っていると思う事によって、よりアップサイドがあり不確実性の高い挑戦ができるようになってきます。

   そうするとやはり大切になってくるのは「専門性」です。この専門性という言葉はやや一人歩きしているところがあると思うのですが、自分の中で思う専門性とは「市場で探そうと思うと見つけるのが大変で、比較的短期的に採用後も価値を出せる」くらいな感じだと思っています。それを構成する要素としては下記を持っている事が大切なんじゃないのかなと思っています。

  • 学問バックグラウンド:専門的な内容を学習した経験
  • 職務が定義された経験:似たような職務での経験
  • 特定の業界での経験:同業界、ぎりぎり隣接業界での経験
  • 具体的な成果:その職務にて十分上位である事の証明
  • 業界大手での経験:人材としてのブランド及びベストプラクティスの経験
まぁなので最初の五年は言い過ぎかもしれないですが、キャリアの序盤でサクサク自分でのポジションを築いてさらに新しいチャレンジをできるようになるのがその後の発展を決めるのかなという内容でした。

2022年8月6日土曜日

変化に対しリスクがあるなら、現状維持もリスク

 

先日ちょこっとツイートしたのですが、自分より経験が少ない方の相談に乗っていた時に私のキャリアは結構リスクを取っているという主旨のことを言われたことがありました。自分としては、全くそんなことはなくて、むしろ安全に石橋を叩いて渡っていると思ったので、「いやー、全くリスク取ってないんだよね。むしろめちゃ安全な道を選んでるよ」って伝えてその時は終わりました。その後少し考えてみたのですが、もしかしたら言葉の理解がずれてるだけかもって思ったので、それについて書いてみたいと思います。

リスクと不確実性は違う

自分にとってリスクとは自分の最低限許容可能な生活ができない事を指していて、その質問者の方にとっては、不確実性がある事をリスクと呼んでいたんじゃないかなと思います。例えば、知らない土地に引っ越して転職するとしたら、それなりに不確実性はあります。ただ、それでも最悪別の仕事を見つけてそれなりな暮らしを維持できるとしたらそもそもそれはリスクではなく不確実性なんじゃないかと思うんですよね。

積極的に不確実性を受け入れる事で変化を起こせる

上記の不確実性を受け入れないと、多くの場合は大した変化が起こらない事が多いです。例えば、同じ組織で同じような仕事をして少しずつ収入が上がっていったとしても本当ちょっとずつしか上がらないでしょう。なので、ここで収入は下がるかもしれないけど、上がるかもしれないとしたら選択をしようと思えないと自分の人生に対する変化を受け入れにくくなってくると思います。

不確実性を選んで収入が下がる事をリスクと呼ぶなら現状維持ですらリスク

もう一歩進んで、仮に不確実性を選んだ結果収入が下がってしまう事をリスクと呼ぶのであれば、現状を維持して他の選択肢を取らなかった機会損失や現状維持の結果、他の選択肢がなくなってしまう事もリスクと呼ぶのが適切なんじゃないでしょうか。


と、結論で言いたかった事としては、変化自体は別にリスクがあるわけでもないから受け入れてみたらもっと良いかもねって話でした。