AさんとBさんはMBAの同級生でした。同じ多国籍企業のAさんは日本支社でBさんは中国支社で採用されてUSD建てで同じベース給与で採用されました。卒業後五年経って久しぶりに同窓会に会って、キャッチアップをしていたところ、いまいち給与の話が噛み合いません。中国では未だに市場が成長傾向で多国籍企業で働けるような人材はまだまだ貴重。結果給与はどんどん上がり成長市場でもあるため新しいポジションがどんどんできて責任範囲も拡大していったのです。たった五年でついた差にびっくりした2人は平均上昇給与から簡単なシミュレーションをしてみる事にしました。
Aさんは同窓会から帰りの飛行機の中で窓から雲を見下ろしながらつぶやきます。「こうして見てみると結構大きな差がつくものだな。2人とも同じくらいの能力かなと思っていたけれど、五年間で給与は大きく差がついて責任を持つチームメンバーの数も大きく差がついた。毎日必死に目の前の仕事に取り組んできたのにどうしてこんなに差がついてしまったんだろう。」
と上記は完全に創作なのですが、最近Twitterで見ていて
- 給与はほぼ業界と会社の利益率で決まる
- 海外に出て働こうか迷うものの今の状況も十分問題がないからどうしたら良いか
という2つの意見について思ったのでちょっと分かりやすい例を挙げてみました。1. については業界と会社の利益率に加えて給与上昇率について考える必要があり、上昇率はどの国の市場を戦場としているのかによって大きく違うと考えています。Future CFOというWebsiteによると下記のような比較のグラフが出ています。
つまりは給与という定量的な視点において考えたとしてもどの場所に自分を置くかによって五年複利で考えると大きな差がついてしまいます。加えて、多くの場合成長が大きい市場は変化が大きい市場であり、変化が大きい市場においてはより多くのチャンスに恵まれる事が多いです。成長しているとポジションはどんどん増えてより大きい責任を早く与えられ、結果ポジションに合わせるように定性的な点においてもどんどん成長していくという事態が起こります。
ここで言いたい事としては、日本にいる人は給与が上がらないから海外に出て働くべきっていう話じゃなくて、日本にいたとしても輸出していて顧客が成長市場であれば成長市場の恩恵を受けられる可能性があります。低成長で上に人が詰まってて五年後同じような仕事をしている優秀な人とそこまで優秀ではないものの成長市場で数々の経験を積んできた人がいたとしたら五年後大きな差になってくると思います。だからこそ、どこの戦場で働くのかという事をしっかり考えた方が良いですよね。という話でした。
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