"I want you to be successful. How can I help? I know you will be successful." とお世話になっている元大ボスはいつも聞いてきます。それは一つの会社で大ボスだった頃、彼が転職して別会社の大ボスになって自分がついていった後、彼が色々な事情でその会社をやめて会った時もいつもこの質問を受けます。この会話をした後はやる気が出て頑張ろうと力が湧いてきます。
このボスとの会話を分けて考えてみると、2つの要素がある事が分かります。一つは「ピグマリオン効果」、「Servant leadership」です。後者については別途記事を書く予定ですが、今回は前者について焦点を当てて書いてみようと思います。
大変権威のあるソースであるWikipediaによると
ピグマリオン効果については、人間は期待された通りに成果を出す傾向があることの現れとされ、1964年にアメリカ合衆国の教育心理学者ロバート・ローゼンタールによって実験された。 ピグマリオンという名称は、ギリシャ神話を収録した古代ローマのオウィディウス『変身物語』("Metamorphosen"、訳に『転身物語』とも)第10巻に登場するピュグマリオン王の恋焦がれた女性の彫像が、その願いに応えたアプロディテ神の力で人間化したと言う伝説に由来する
という事になっています。ざっくり言うと、期待をするとパフォーマンスが良くなるっていう話なのですが、特に大人になってから思うのが、なかなか人に褒められたり、期待してるよって真正面に言われたりすることは少ないと思うんです。そんな中でちゃんとそういった事を伝えていく事って大事なのかなと思います。
このコンセプトを考える上で、Self-fulfilling propheciesについても少し書きます。日本語だと潜在意識や自己暗示と呼ばれる考えなのですが、ピグマリオン効果は期待をちゃんと伝える事によって本人の潜在意識に働きかけパフォーマンスを上げる方法です。実際にHBRの記事やその他の論文で実例が紹介されています。
じゃあ、実践としてどう使うかという話なのですが、例えば、1 on 1のミーティングのクロージングとして、中長期的なゴールを確認すると同時に伝える方法なんか良いんじゃないかなと思います。大事な事は、表面的に伝えるだけではなくてちゃんと自分自身も信じて伝える事、何度も繰り返し伝える事だと思います。