2021年3月21日日曜日

ゼロから考えるボーナス設計


 年初の大事な仕事の一つがSales Incentive Planと呼ばれる営業のスタッフに対するボーナス設計ですが、それについて少し考えている事を書いてみようと思います。

いくつかのステップに分けて設計をしていて、そのステップごとにいくつか気にしている事をシェアしておこうかと思います。この設計については体系的に勉強をどこかでする必要があるなと思っています。


理想像設計フェーズ

すでに作成されている(はず)の戦略を見返して、達成したい目標のための要素が十分カバーされているか考えます。この際に例えば、○○のチャネルの売上も伸ばしていきたいから、最終売上だけではなくて、○○チャネル経由だとより高い報酬を支払われるように設計する、とか売上だけではなくて売掛金を回収して初めて売上と認定できないだろうか等理想を一回全て詰め込んでマネジメントとしてあるべき像を作るようにしています。あとは、新製品を伸ばしたい時は新製品に対しては特別に追加して報酬を出すという事も検討可能だと思います。


リアリティチェック

次にリアリティチェックとして、

  • 実際に運用可能かどうか
  • 毎日、少なくとも週単位で数字を追いかけていく上で複雑過ぎないか
  • 極端なシナリオを準備して、仕組みをハックされないか
  • 営業のスタッフにとって十分達成可能か
等を確認していきます。この中であれこれ投げ込んだ理想像を削ぎ落としてバランスを取っていく作業です。仮に削ぎ落とされた結果、取り込む事ができなかった要素も翌年の考える材料になるので、どこかのノートに書いてまとめておくと良いと思います。
また、確認する際は、営業のマネージャー、ファイナンス、人事等のスタッフと確認をしてありとあらゆる面から穴がないか確認しておく必要があります。

一般的に設計する上で考慮するレバー
  • ベース給与とインセンティブの割合
  • インセンティブの支払う頻度
  • 評価する際の要素(売上、リード件数、売掛金回収後の金額、等々)
  • 目標達成度合いに対する報酬の伸びのカーブ(目標達成90%だとどれくらいの報酬か、130%なら?)
もっと色々あると思いますが、主な要素はこれだと思います。


報酬設計は、文化、法律、雇用体系、チームメンバーの性格等多くの要素が関わってくる複雑なものなのですが、ステップを踏んで要素をしっかり考えて多角的に見ていく事でより目的に合致したものができると思います。なので、そんな人への考える材料になったら幸いです。

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