今回は国を超えて生活する上で避けられない家族との課題についてちょっと書いてみようかと思います。違う国のGMとしてテコ入れに異動したり、新しい責任をもらって国を越えたり、"Mobile"である事はマネジメントキャリアの上で非常に重要な要素です。MBAの同級生や知人の中にも色々な例があったので、それについて少し書いておきます。ちなみに事例は事実ではなくいくつかの組み合わせで書いています。
事例1)
カップル揃って有名なMBAを卒業して片方は中東でのキャリアをそのまま続け、片方はローテーションプログラムに入ったため、どこに行くか分からない。子どもは欲しいもののずっと遠距離で子どもを育てる事については答えが出ないまま長い事経っている。
事例2)
片方は夢だった仕事を別の国で見つけ引っ越しして働きたいものの、もう片方の仕事は資格職で国を超えると専門性が活かしにくい仕事になっており、結果遠距離の結婚を維持している。
事例3)
片方は満足いく仕事を別に国で見つけ、引っ越しもう片方はリモートでできる仕事をリモートで実施している。ただ、リモートでは昇進する機会が限られている事を認識していて天井を実感している。
事例4)
片方は新しい国で新しい会社で働き慣れるため必死に頑張る中、もう片方が異文化適応力が高くないため、家庭のマネジメントも大変で苦労している。
事例5)
片方は夢の仕事の性質上、途上国での仕事を歴任するキャリア。もう片方は母国で自分のビジネスを立ち上げたためついていく事は難しい。結果、別の人生を歩き始める事に。
と、まぁ色々と書いてみたのですが、特にこれが正解だ!というものがあるわけではなくて、将来国を越えたマネジメントキャリアを考えている人は、家族のキャリアの問題が生じて来るので考えておいた方が良いですよっていう事だと思います。
考えておくべき論点
- 自分はどの程度キャリア上のmobilityを持って働いていくのか
- パートナーのキャリアはどんな方向性か
- そもそもキャリアに対するパッションはどれくらいあるのか
- 他の国で働く事に気持ち上の抵抗はないか
- 他の国で働く事に言語上のボトルネックはないか
- 他の国で働く上で、専門性等の問題はないか
- パートナーのボトルネックがあった場合、どんな準備をしておく必要があるのか
- 両方がリードキャリアを取り、別居で結婚を継続する
- 片方がリードキャリアを取り、もう片方はポジション、仕事内容等でやや妥協する
- 片方がリードキャリアを取り、もう片方は仕事以外の事に専念する
- 上記の時間軸における組み合わせ