2021年2月27日土曜日

頭で理解する事と心で理解する事



 先週2020年をコーチと一緒に振り返っていたところ、大切なものが何かを見極められる良い年という面もあったよねという話になりました。また同時に昔からの友人たちとオンラインでキャッチアップする事も結構当然になってきていて、そういう世の中は素晴らしいなと思っています。そんな中でオフラインオンラインで友人たちと会う中で、いわゆる「成功」する人たちが周りに結構でてきたなぁって事に気付いてきました。


「成功」の定義はまぁ様々なのですが、自分の会社を上場したり、投資した会社が世界的に有名になったり、自分の理想とするライフスタイルが当分維持できるようになったり、働かなくても生きていけるくらいの資産を築いたりをイメージしてもらえるとわかりやすいかなと思います。昔から知っている友人たちが成功を手に入れる事を見る機会が相当増えてきました。


その中で彼らは不安定だけれども高いリターンのある、いわゆるハイリスクハイリターンな選択を過去して、その中で努力をして結果を出してきたんだなという事が10年以上知っている人たちを見てきたからこそ肌感覚で理解できました。


この肌感覚で理解できたっていう事が今回のタイトルなんですが、リターンを高めるためにはリスクの高い選択をしないといけないっていうのは当たり前の事で大学生の時に理解しておいてくれよっていうレベルの話なのです。ただそれが周りの人たちを見てきた事で心で理解する事ができたんですよね。これは感覚的な話なので、頭で理解と心で理解っていう単語で理解してもらえるかは分からないんですが、理論で理解していた事が具体例をいくつも見たり経験する事で浸透していくみたいな事なのかなと思います。もしかしたら、頭が良い人っていうのはこの理論を聞いただけで深く理解できる人なのかもしれないですね。


と、そんな効率の悪い自分はどうするのが一番かって言うと自分でざっくり経験して、そこから学んでみるっていう方向が良さそうな気がしています。個人でプロジェクトをやってみたり、片手間で何かに投資したり、会社の中でも色々な事に手を挙げて会社のプラットフォームを使って色々実験してみるっていうことが良さそうな気がします。マネジメントも一年かけて学校で勉強したりしてきましたが、マネジメントとして働いた最初の半年の方が実際に意思決定を迫られる機会が多く、より学びは深かったと感じています。なので、将来やりたい事があるなら準備をしている時間があるならとりあえず飛び込んでしまうっていう事を今後はしていきたいですね。


蛇足その1)

不安定だけれども高いリターンのある、いわゆるハイリスクハイリターンな選択」と書いたのですが、働いて10年もすると突然クビになったり自分の事業が立ち行かなくなってもまぁ実際そんな困る事はない人もいると思っていて、そういう人達にとっては実はキャリア上のリスクってあんまりないんだなと思います。


蛇足その2)

成功している友人たちを見て、100%曇りなく良かったね!と喜べるくらいは自分自身が満足している事に気が付いたので、それはそれで自分の精神衛生上良かったなと思います。せっかくの友人の成功を妬みながら祝いたくはなかったので。でも5年前とかだったら、ちょっとうらやましいなぁって思ってただろうと思います笑

2021年2月20日土曜日

シンガポールは新米ジェネラルマネジメントに大変おすすめな場所

 

先日プロ経営者として働く友人とマネジメントの仕事から経営者の仕事に変わるのってどういうプロセスがあるんだろうねぇみたいな事を話していたのですが、その友人にも「経営者になろうと思ったら、まず経営者になるのが一番簡単だよね」という身も蓋もない事を言われました。と言いつつ、自分も「マネジメントの仕事をするにはまずマネジメントの仕事を得るのが一番だよね」という事を言っているので、まぁ本当同じようなものだなぁと思っています。

以前のBlogの記事で、早く意思決定をする立場に立つ事の大切さというものを書いていますが、その中で下記の内容を書いています。

どういう要素があると早く意思決定をできる立場に立てるのか

こちらは過去の記事からの抜粋ですが、今も同様の事を考えているのでここに再掲しておきます。数年後を考えて時に計算されたリスクを取ってマネジメントの道を開きたい人の助けになれたら幸いです。
会社からの評価が高い
  • 経営幹部育成プログラム等で採用(MBAや元コンサル等で見ます)
  • 幹部候補として採用(スタートアップにある怪しげな採用ではないやつです)
  • 強みやバックグラウンドが大きくフィットした場合
会社がリスクを取りやすい
  • 新しいビジネス/ 子会社等を立ち上げ(社内にエキスパートがいない)
  • ターンアラウンド等社内がやや混乱状態にある
  • 小さい国(東欧、東南アジア、等)


 上記の視点を踏まえて、ぱぱーっと要素を羅列してみようかと思います。将来最初のマネジメントのポジションを狙いたい人の参考になれば幸いです。


a) 小さい市場で、解雇も容易なため会社がリスクを取りやすい

今までジェネラルマネジメントの経験を持っていない人に責任を与えるので会社としてはそれなりに大きなリスクを取ります。ただ、シンガポールの良いところは、東南アジアの中ではそこまで大きい市場ではない事が多く、またパフォーマンスが低かった時に解雇や契約解除が他の国と違って比較的容易です。よって、会社側から見ても試してみるという事ができる場所だと思います。

b) 国際的で英語で仕事ができ法整備も整っているため外国人であるデメリットが少ない

シンガポールは華僑の方が多い事は事実ですが、それでも全ての業務は英語で実行する事ができます。またスタッフも英語を第一言語と同レベルに話せる人が多く、コミュニケーションを英語だけで取る上で問題ない事が多いでしょう。中国語はできた方が良いという点はありますが、できない事でディールブレイカーになる事はほぼないと思います。加えて、人種が元々ある程度混ざっているため、多様性に対する受容度合いが比較的高いと思います。最後に法律に従う事はシンガポールでは本当に大切な要素なので、法律に皆が従った上で公平な競争ができる事も大きな要素でしょう。


初めに書いたように一段違うレベルの仕事をする事は本当にハードルが高いです。そんな中でもより少しでも可能性が高い場所を目指すという意味で場所選びは非常に大切な事なので、マネジメントをしたい人にはシンガポールがおすすめだよという事を整理してみました。

2021年2月14日日曜日

仕事もポートフォリオのように管理してみる


最近は、主に3ヶ国 × 3つのビジネスを回しているためにそれぞれ、どこに何を投資して自分の時間をどこにどう使うかという事が自分の非常に大切な仕事になっています。ジェネラル・マネージャーや事業責任者になるとこういった投資のバランスといったものに対して考えを使う事が当たり前になるのですが、以前Independent contributorとして、P&L責任もない状態の時にも仕事をどう分散するか考えていたなぁという事を思い出したのでそれについて書いてみようかと思います。


営業の人は別ですが、そうでない人は多くの場合そこまで定量化された職務責任を持っていない事が多いと思います。そんな中でも明確に自分の中で意識をして仕事を分類していく事でより良い成果ができるんじゃないかと思い、今回ちょっとまとめてみました。


1. 必要最低限

こちらは、これができればまぁ普通と評価されるくらいの必要最低限です。多くの人はここに時間を一番割く事になると思います。イメージでいくと守りみたいなものですね。

2. ホームラン

達成が難しいけれども、うまくいけば大きな成果となって返ってくるプロジェクトです。例えば、新しい営業のチャネルを試してみたり、営業なら大口アカウントをひっくり返すための施策を打ってみたり等を指します。

3. サポーター拡大

前回の記事にも書きましたが、社内でサポーターとなってくれる人がいる事が大切です。そういった人たちから信頼を得るためのプロジェクトがこのカテゴリの位置付けになります。具体的には、部門横断の業務改善プロジェクトとか他部署も巻き込んで実施するようなプロジェクトが良い例だと思います。

4. 転職準備

この転職というのは社内社外問わずなのですが、新しいポジションで人を採用しようとするとまず第一優先はその業務の経験があって結果を出した人です。ただし、なかなかそういう人は見つからない事が多く、第二優先は社内で信頼がおける仕事をしてきており、当該業務の経験を少しでもかじっている人になると思います。なので、社内でタイトルや職務責任とは別に実際に新しいタイトルの仕事をしちゃってる人という人が適任になります。


というような感じで、多くの人は事業会社で複数のプロジェクトを回しつつ仕事をしていく事が多いと思うので、上記の視点でちょっとずつ管理をしてみると良いかもしれないですね。という提案でした。


2021年2月8日月曜日

キャリアにおけるスポンサーとは


 先週以前のブログの記事でスポンサーについて、書いたのですがスポンサーって何?誰?どういう人?っていう質問を頂いたので、今回それについて詳しく書いてみようと思います。

スポンサーをまず始めに定義をしておくと、直接・間接的にキャリアにおいて強力にサポートしてくれる人だと定義をしています。具体的には、下記のようなイメージでいます。

  • 直接採用責任者としてポジションをくれる
  • 採用責任者でないものの推薦をしてくれる
  • アドバイスはもちろん人を紹介してくれたりする
  • 上司やその上司である事もあるものの、必ずしも社内である必要はない
こういう事を書くとネットワーキングをした方が良いとかと思うかもしれないのですが、こういった強い繋がりはなかなか単純なネットワーキングをしてできるという訳ではないので、基本的には社内の人との信頼を維持していく事が大事だと思います。なぜなら、上記のようなサポートをしてくれる人というのは、その人の評判のリスクを背負ってサポートをしてくれるからです。
上司やその上司はもちろん当然なのですが、世の中直接レポートラインは自分自身ではコントロールする事が難しいと思います。なので、個人的なオススメは本来の責任とは別に自分から手を挙げてプロジェクトを作ったり参加したりしてスポンサーになって欲しい人と関わる機会を増やしていく事です。そういった行動は能動的な態度を示しつつ、プロジェクトでの結果をしっかり出す事でサポートを受けやすくなると思います。

それとは言いつつ、一点気をつけて欲しいこととしては、本来はスポンサーは普段の色々な行動の結果としてついてくるべきで、決してスポンサーを得るために行動をするべきでないという事です。もしネットワーキングのためのその活動をしていると思われたとしたら、それはその方法が間違っているという事なので、あくまで実直に仕事やプロジェクトに向き合いつつ、たまたまスポンサーが見つかったという状態が理想的だと思います。