2024年6月24日月曜日

海外就職レポート 0005 米系企業内で米国転勤からの永住

さて、海外就職レポートも五人目になりまして、同じ企業内での転勤でアメリカに異動した方の例です。広い意味でのチームが同じだったりすると働き方も想像しやすくて個人的にはかなり良さそうな転職だなと思っています。そして、インタビューしてきて思いましたが、ビザにあんまり苦労してる例がないので、少し今後そういう例も増やせたらと思っています。

簡単なバックグラウンド

  • 現在アラフォー
  • 米系外資系企業において、サプライチェーン関連の仕事で現在同社11年目


海外就職する前に海外経験はありましたか?

  • 東京生まれ東京育ち地元の公立小中
  • 駐在帯同等はなし
  • 両親も英語圏の在住経験や義務教育以上の英語スキルはなし
  • 小学校高学年、中学では夏休みに1-2週間程度アメリカのサマーキャンプ
  • 高校はアメリカボーディングスクール
  • その後東海岸の大学に進学→中退後帰国
  • その後現在の会社の日本オフィス在籍中に大卒、アメリカ転籍後にMBA取得


アメリカで働く理由を挙げると何がありますか?

  • 給与の良さ、ポジションの伸び代
  • 子育てのしやすさ、公共のサポート


どのように仕事を見つけましたか?

  • 日本に帰国後に複数の職を経て転職した現在の会社の日本オフィスよりアメリカへ転籍


日本との働き方の違いや海外で働く事の苦労は何かありますか?

  • 住職近接で平日の送り迎えや学校行事等の予定に参加しやすい
  • 自分のタスクや各期の目標が明確で求められているパフォーマンスも明確
  • 学費の全額サポート等スキルアップへのサポート制度が充実しているだけでなくそれに対して上司や同僚の仕事やメンタル面でのサポートも厚い
  • 苦労としては同僚達に比べて学歴、経験、言語で劣る中でどう上のポジションを競えるか(競うべきか?)悩ましい
  • 働いている人の年代が幅広く、中間の自分にとっては相手が求めているビジネス上のお作法もかなり違うためコミュニケーションにかけるコストが大きい。


ビザの苦労はありましたか?

  • ビザはL-1ビザで渡米
  • 最大7年のため7年目開始時点にどうするか相談し、会社のサポートを経てGCを申請
  • 今年4月に取得。大きな苦労はなし


現在どのような仕事をしていますか?

  • サプライチェーンの中でもベンダーとのやり取りが多い仕事。


今後のキャリアについての展望を教えてください

  • 米系でも伝統的企業ではほぼ決まったキャリアパスになっているのでどこかでショートカットがないかを検討したい
  • スペシャリストを目指すのかマネジメントを目指すのか決まっておらず悩み中


これから海外就職をする人へアドバイスや総括をお願いします

これから海外就職を目指す方には外資の日本オフィスからの海外転籍はおすすめです。仕事内容やそれまでに培った知り合いの多さなどいきなり海外での就職を目指すよりも仕事の質や評価も安定し、それが心の余裕につながる良いサイクルが出来やすいと思います。

また、信頼できるロールモデルが見つかれば目標も見つけやすいかと思います。いつも笑顔で機嫌良く😊

2024年6月11日火曜日

海外就職レポート 0004 同じ企業内でドイツに移住就職

さて、今回はドイツと行ったり来たり仕事の上でもしつつ働いている方の紹介です。結構ここに書いてあることは共感することが多く、一部の資格等が必要な仕事を除いて十分に需要があるくらいの人材ならビザの問題を心配する事って正直あんまりないなと自分も思っています。それくらいの人材になるまでをどこで過ごすのかというのは難しい問題ですが、ビザ至上主義に世の中ちょっとなり過ぎなんじゃないかなとも思いつつ今回のインタビューを紹介します。

バックグラウンド

  • 20年以上同じドイツ系の企業に勤務している
  • 五年前から現在ドイツ勤務

海外就職前に海外経験はありましたか?

  • 日本にいる間から海外で英語でやり取りしていた
  • 海外プロジェクトで日本からサポートをする時にプロジェクトに入っていた
  • 海外のプロジェクトが多くて数か月単位で色々な国に住んで働いたりしていた
  • 小学校までイギリスだったものの、大学時代まで英語がそんなにできなかったので海外に行く事はふわっとした憧れ程度だった

ドイツで働く理由は

  • 本社があり、そこに適切なロールがあったため
  • 本社と日本支社とのつなぐような仕事をしている 

働く上でのカルチャーギャップはあるか

  • 数か月(三か月とか六か月)とかでドイツベースで働いていたので実際に五年前に住んだ時も問題なし
  • 同じ会社の人と働いているので文化の面でのギャップが少ない
  • ドイツでの働き方と日本の働き方は似た面があるのでさらにギャップが少なかったように思う

今後のキャリアをどうするのか

  • 今後まだ色々考えていきたい

海外就職する方へ

  • 必要とされる人材になる事が一番大切で、ビザは本当に必要な人材には会社がどうにかしてくれる

2024年6月3日月曜日

ポジションが上がるほど、Job description は曖昧になる

 


   最近たまたまXを見ていたら、職務要件をしっかり定義すれば問題は起こらないといったような職務要件絶対主義のようなコメントを見かけたのですが、その職務要件についていくつか思うところを書いておきたいと思います。

   まず、職務要件を明確にする事は良いのですが、それはあくまで定例業務を行うスタッフレベルの場合やスペシャリストとしての仕事が決まっている場合に限られてくると思います。ポジションがマネージャーかそれ以上くらいになると誰も定義していないこぼれる仕事も組織として行いつつ、コンセプチャルなゴールを達成する事が求められると思います。例えば最近見たGMの募集例は下記のような感じです。

  • 戦略の策定と実行: 成長を加速し、顧客ベースをサポート。
  • 市場参入改善と収益成長: 市場アクセス強化と地域組織能力の構築。
  • 組織間のコラボレーション: 各機能間での協力を促進し、戦略との整合性を確保。
  • タレント開発と後継者計画: 有能なリーダーの育成とパイプラインの確保。
  • 収益達成とGTMイニシアチブのリード: APAC HBDC事業の収益目標達成と市場戦略の実行。
とっても曖昧ですよね。なぜ職務要件が曖昧になるかと言うと、下記のような理由を考えています。

柔軟性と適応力の必要性

変化する市場やビジネス環境への対応が求められるため、職務内容もその都度変わります。

多岐にわたるスキルセットの要求

リーダーシップ、コミュニケーション、戦略思考など、多様なスキルが必要とされます。

組織全体の調整と調和

部門間の連携やトラブルシューティングなど、組織全体のバランスを取る役割が重要です。


昇進に伴う職務要件の曖昧さは、より広範な視点と柔軟な対応力を求められるためです。スペシャリストやスタッフレベルの職務と比べ、ポジションが上がっていくにつれて曖昧さが増えてきますよねっていう話でした。