2024年4月30日火曜日

給与は高いが、物価も高い場所で働く事に意味はあるのか


   ここ最近円安が話題になっていますが、それとは別にたまに海外で働く人たちが日本円に換算すると年収は何千万円ですとかって書いてたりするのを見たりすることがありました。為替はその瞬間風速だし、別に円でもらって円で暮らす訳でもないので円換算をする事は本人のソーシャルメディア上における満足感を上げるだけで意味がないなぁと思っていますが、タイトルの給与や物価が高い場所に働いて住む事にどんな意味があるのかという事について最近思っている事を書いてみようと思います。
   まず短期的な視点なのですが、短期的には給与の絶対額ではなくて、相対的にどの程度所得があるのかが大切だと思います。例えば毎月手取りが1万ドルだったとしても、家賃が4,000ドルないと安全な暮らしができず、保育園に通わせるのが3,000ドルは最低必要となったらかなり生活としては厳しいとなるとします。つまり、資産や所得を実際のサービスや物に変換できないので、絶対額にあまり価値はないという判断ができると思います。そういった視点で考えると社会の中で相対的にどの程度の収入をもらっているのか、中央値と比較してどこにいるのかが豊かさや日々の暮らしを左右する要素になるでしょう。
   次に資産形成等の長期的視点で考えると絶対的な額に意味が出てきます。なぜなら、そこで貯めた資産は他の物価のより低い場所に移転した時に価値が出てくるからです。ワーキングホリデー等で半年で数百万貯めました!みたいな人が出てきたりしていますが、こちらは資産をサービスや他のものに変換できるので高ければ高いほど良いとなってきます。月の手取りが5,000ドルで中央値くらいの暮らしよりも1万ドルで中央値くらいの暮らしの方が仮に10%の収入を資産として貯める事ができるとしたら、絶対額に500ドルの差が出てきて、それを移転できるために絶対額に価値が出てきます。
   上記のような判断をした上で自分がどうすべきかと考えるかと言うと、より高い給与をもらう事が最適なのは当たり前であるものの、可能な限り給与も物価も高い場所に生きQOLを下げない範囲で節約を暮らしていく事が最適である事が言えると思います。

2024年4月15日月曜日

より良いブレインストーミング


   さて、前回の記事でブレインストーミングがあんまり意味がないんじゃないかという話をしたと思うのですが、それとは別に結構意味があったなと自分の経験から思うブレインストーミングの方法について紹介しようと思います。HBSの記事を参考にして書いたのですが、著者によるとブレインストーミングに関する広範な文献をレビューした結果であるらしく、特に最初の方の質問だけを抽出するプロセスに意味があるんじゃないかと思っています。

   実際にこのプロセスでした時には、実はそもそも課題だと思っていなかったものの、よく聞いてみたら大事な課題である事が見つかった事もあり、メンバーの問題意識を探る良いプロセスなんじゃないかなと経験から感じました。ただ、一点変えるとしたら時間制限を付ける時に、もう少し長めにして自分一人で考える時間を取り、内向的な人からの意見をより吸い上げやすい方法を取ったりしたら良いんじゃないかなと振り返って考察したりしました。


問題を選択:

重要な問題を選び、その問題について高いレベルで説明することから始めます。これにより、グループの思考を制限することなく、問題を広い視点で捉えることができます。

小グループの招待:

問題について考えるために、小さなグループを招待する。

質問のみを提出する:

参加者には質問のみを提出するように求め、前置きや正当化は許されません。これにより、グループ内のダイナミクスが個々の声を抑圧することを避けることが可能。

時間制限の設定:

4分間の制限時間を設け、その時間内にできるだけ多くの質問を生成します。少なくとも15個の質問を目指す。

質問の分析:

出された質問を分析し、あなたの仮定に挑戦し、問題に対する新しい視角を提供する質問を探す。

新しい解決策への道:

少なくとも一つの質問を積極的に追求することにコミットすることで、期待外れの解決策への新しい道が開ける可能性が高くなる。


   という内容なのですが、ざっくり言うとそもそも何について答えるのかを考えるっていうステップが入っている事が大事なのではないかと思います。これっていわゆる問題解決プロセスの論点を最初に考えましょうっていう話だと考えているのですが、もう少し文献を読んでみて比べて深く調べてみる予定です。