ラストマンシップについてこのBlogではプロジェクトの最終責任を負っていなくても、全体の責任を持っているかのように考え行動することを指して定義をされていて、とても大切な要素だと思います。こういったマインドセットを持って仕事をしていく事で若手から成長をできる事だと思います。
この文脈とは別に事業会社においては、ビジネスを立ち上げる事がある以上どこかのタイミングで閉じる事が出てくると思います。特に投資効率を厳しく評価するような多国籍企業においては、複数の部門と市場をマトリックスで見て素早く撤退や参入をする事も多いです。そんな文脈の中でラストマンシップとは事業の責任者とし撤退を責任を持って進めていく事だと思っています。
まず多国籍企業でどのように評価されるかという点においては、撤退が決まった瞬間にその事業は売上と利益の目標から外れるので時間を可能な限り使わない事が前提になります。事業責任者の責任はその事業において一定以上の利益を確保する事です。なので、撤退が決まった瞬間にそのスコープから外れるために時間もお金も使わない事が大切になります。ですので、顧客に向き合い撤退を問題なく行っても特に評価される事はないと思います。
では、私自身もいくつもの市場における撤退を重ねてきた中で自分がどう考えているかと言うと、可能な限り個人として撤退に向き合ってダメージを少なくするために働く事が大切だと思っています。何に向き合って仕事をするかによりますが、製品によっては撤退後も使い続けるし、顧客に面している代理店や営業は問い合わせを受け続けます。だからこそ撤退は撤退でもソフトランディングする方法を模索したり、顧客との信頼を可能な限り裏切らないような方法を探して実行してきました。背景にある考えとしては、仕事をする上では自分に対する顧客や同僚の信頼を大切にして働いていきたいと思っているからです。
色々と書きましたが、自分としてはラストマンシップを大切にする人でありたいしそういった人と一緒に働いていきたいと思っています。