2023年2月25日土曜日

自分が一番うれしい瞬間を知ること

   リーダーシップのコーチを個人で雇っている中で、様々なことを話すのですが、その中で自分が一番うれしかった、くやしかったなど喜怒哀楽のどの方向でも大きく振れたタイミングについて議論をして、自分の意思決定の軸を探るということをする機会がありました。

   その中で最近うれしかったのは、対象となる営業のほぼ全員が成績優秀者として表彰され、かつ、報奨旅行の対象になったことでした。この報奨旅行というのは営業が強い組織においては結構定番で、ハワイに家族も連れてすべて会社の費用持ちで旅行に行くみたいな褒賞です。営業をしている人からするとここに選ばれることは結構な栄誉であり、履歴書等にも書いたりします。

   振り返って思う中で自分に取っては、彼らがステージの上に上がって表彰されているところは本当に見ていて最高の気分でこういった経験は自分のとって大切なんだなと思わされる経験でした。去年までもチームメンバーが表彰されることもあったのですが、COVID-19の影響もありバーチャルだったり、今回ほどほぼ全員良い成績を出していたわけではなかったので感動はより一層大きかったです。

   そうすると自分の一番心地良いリーダーシップのスタイルはチームメンバーが成功することを助ける事。彼らの目標達成が組織にとってインパクトや価値がある事を保証する事、チームメンバーの成果を適切にアピールする事だったりします。なので考える事としては、おそらく自分にとって自然な事はちゃんと実施しているか確認をして、つい忘れがちな事を仕組み化して実施していく事でより多様なリーダーシップのスタイルをできるようになるんじゃないかと思います。まぁ自分を知る事っていつまでたっても大事だよねって話でした。

2023年2月18日土曜日

合理的な意思決定には創造性が必要



   前回までは組織行動学における動機付けの話をしましたが、集団における個人の意思決定も組織行動学の中では大事な学習すべき項目の一つです。その集団における個人の意思決定を分解した項目が組織行動学の中にはあります。「組織行動のマネジメントー入門から実践へ スティーブンPロビンス」から抜粋して私が改変したものなのですが、合理的な意思決定においては、上記の三つの要素が大切になってきます。

   専門能力の要素とは専門能力をベースにして初めて創造性が発揮です。守破離という概念と同じなのですが、専門性を突き詰めて能力を磨いていくことで箱の外で考えられるということだと思っています。基礎がなければ形無しになります。次はそういった専門能力を鍛えたり貢献したいというガソリンになる内発的タスクモチベーションです。こちらはある対象が興味深い、惹きつけられる等を感じる気持ちです。そういった二つ同じレベルの要素として、創造的思考能力があります。創造的思考能力とは創造性と関連あるパーソナリティ特性、累進能力、見慣れたものを違った角度か見られるといった能力が創造的思考能力です。

   理想的には、問題を査定、判断基準の特定、創造性を用いて代替案の作成、代替案の評価、実行とプロセスが必要なのですが様々な事情から書いたように意思決定できることは多くないでしょう。だからこそ基本に立ち返って三つの要素を使っていくことが大切だと思います。

2023年2月12日日曜日

動機付け理論シリーズ4 目標設定理論と徹底的なサポート

 

   さて、引き続き動機付け理論シリーズなのですが、今回は目標設定理論について書いていきます。「目標設定理論」とは、目標が人のモチベーションに及ぼす効果について着目した理論のこと。1968年に米国の心理学者エドウィン・ロック氏が提唱しました。本人が納得している目標に関して言えば、曖昧な目標より具体的で測定可能な目標のほうが、また、簡単に達成できる目標より難易度の高い目標のほうがモチベーションを高め、高い成果をあげることがその理論の概要になります。こういった理論は多くの企業で仕組みとして導入されている年初の具体的な目標設定を行い、年末にレビューするスタンダードな方法で実施されている場合が多いと思います。ただこういった目標を設定していても、実際はなかなか年初に決めて年末まで特に何も行われないという事が多いんじゃないかと思います。そういった事を防ぐために自分がしてきたいくつかのことがあります。そのいくつかを今日は書いていきます。

   まず、目標設定は自分から作ってもらう、もしくは少なくとも一緒に作っておくことでオーナーシップを持ってもらいます。ちょっと営業のチームメンバーについては目標の数字はトップダウンで決まる事が多いので難しいとは思うのですが、非常に大切な事なので可能な限り時間を使って本人に納得感がありオーナーシップを持ってもらえるような目標設定にします。また、その目標設定もSMART等のフレームワークを使って本当に具体的になっているかを確認していきます。これ本当全て満たそうとすると本当労力が要ります。次に作って放置されては意味がないので事前に定期的に目標への進捗のミーティングを行います。自分の場合はだいたい毎月一回くらい議論をしていました。
   また、こっちが大切だと思うのですが、チームメンバーが目標達成をするために必要なサポートは本当なんでも行う事です。言う事は簡単なのですが、例えば自分の場合だったら案件をクローズするためにキーパーソンと会う時間を作るため夜中まで客先で待ったり、チームメンバーだと話す機会を取りにくい比較的ポジションの高い人に対して自分がアポを取る事で案件をスムーズに進めたり、必要なツールを提供したり、予算やリソースを社内から取ってきたりなど、本当に何でもしてきたと思います。自分がチームメンバーの目標達成に対して本気であり、助けを求めて良いとチームメンバーが理解し始めると好循環が回ってくると思います。このサポートをするという事は本来ならチームメンバーに対し能力の点において上位互換だとよりサポートしやすいのですが、ジェネラル・マネージャーになってからは営業以外のチームもマネージしているためサポートの方法を考えて工夫する必要が出てきました。この辺の上位互換ではない部門へのサポートの方法はまた別途。という事で今回は動機付けシリーズその4でした。

2023年2月5日日曜日

動機付け理論シリーズ3 そもそもの心構えについて


   前回、前々回と動機付け理論について書いてみましたが、先週こういう動機付けからのマネジメント理論って学べるけど、あんまり有効活用できていない例もありますよねっていう話になったので、それについても少し書いてみようかと思います。学べるけど、マインドセットが必要だよねって話について。

   少し書きましたが、People managerには向いている人と向いていない人がいて、論理やトレーニングによってある程度は鍛えられるものの限界があります。では、何が必要なのかという点について複数点書いてみようと思います。

人に対する興味、好奇心

そこまで難しい話ではないのですが、人に対してこの人はどういう人なんだろう、どんな良い面があるのかな、どういうことを大切にしてるんだろうといったようなという人に対する単純な興味がない人がいます。例えば、何かの知識にその興味が向いてたりするのですが、そういった人は専門職でチームメンバーのマネジメントを最小限にしつつ価値を出していくのが良いでしょう。

人の感情を察知できる力

次に相手がどういったことを考えているのかということについてもある程度察知できる必要があります。力関係が存在した場合は特に正直に言ってくれないことが多いので非言語的なコミュニケーションがある程度できないと難しいと思います。

定期的に自己認識を更新していける心の強さ

こちらが本当は一番難しいと思っているのですが、常に様々なフィードバックから自己認識を更新して、コミュニケーション方法や自分自身をある程度調整していく必要があります。そのためには自分のどこが良くないのか、どう改善したら良いのかという点について見つめて受け入れる必要があります。そういったことを進めていく胆力が必要になってくるでしょう。

と、三点書いてみましたが、動機付け理論を勉強しようと自分で思うような人には多く問題はなくて、なぜか自信満々だったりそもそも興味ない人がそういったポジションに就いた結果問題が生じたりしますよね。ではでは。