2021年1月16日土曜日

転職してマネジメントに就くことになった背景 前半



このBlogについてでちょこっと書いたのですが、可能な範囲でどうやって今の仕事をする事になったか書いてみようと思います。他の記事にもちょっと書いているのですが、どのような背景、どういう意思決定で今のポジションになったかを書いておくことで誰かの参考になったら幸いです。

採用してくれたボスと出会った背景
そもそもなのですが、MBAを卒業してFortune500のリーダーシップ・プログラムと呼ばれる経営幹部育成プログラムの一人として採用されました。初めの一年はボストンにて一年研究開発とマーケティングの間のUpstream marketingと呼ばれる仕事を主に行い、その後本社の費用でシンガポールに来て買収した企業のPMIとその他の下流のマーケティングを行っていました。その時のボスのボスだった人(Aさん)がこの鍵となる人物で、結果的に彼が転職した先で雇われて、今のポジションに就く事になりました。

選択肢を意思決定の基準
当時は同じ社内に複数オプションがあり、どの選択肢が良いかなと思って色々と考えていました。前から転職して来ないかと数ヶ月に一回と誘われていたAさんに色々と選択肢を説明してアドバイスをもらっていました。その時に考えていたプロセスは、長期的に目標を決めてそのために何が必要なのか考えるというプロセスでした。

長期的目標:
多国籍企業でマネジメントに就く事を手段として
最終顧客の生活の改善に貢献する事

短期的に必要な事:
P&Lの責任者になり、実績を上げる
(できたら3階層以上の)チームのマネージャーとして経験を積む

という視点で考えていきました。選択肢の中には、アメリカ本社に戻ってGlobal marketingをする、日本オフィスでMarketingをする等の選択肢があったのですが、両方とも短期的な条件を満たせるとは思えず選択肢からは外れました。また先輩からのアドバイスでビジネスの大きさは質的には大して変わらないと言われ、複数の人から同じような事を言われているので多分そうなんだろうなと思っています。つまりは、責任は大きいもののビジネスサイズの小さい会社を選び、短期的に必要な経験を積みに行ったという思考プロセスでした。結果、給与面に関しての条件は交渉する事なく先方が提示してきたものを受け入れる事も違和感ありませんでした。

結果的には入社翌月にはシンガポールのGMになる事ができたのですが、オファーレターにサインした時は、Seed Hireに過ぎず、最初は、Business Developmentと大口顧客攻略のDirectorで正直どうなるかわからない状況でしたが、前職にいるよりはGeneral Managerのポジションが近いと信じて、転職に踏み切った形になります。

さて、続きは次回。

2021年1月9日土曜日

曜日ごとにテーマを決める

 

さて、2021年になってもう9日ですね。今まで勤めていた企業は大体会計年度が12月に終わる事が多く、1月はその取りまとめや新しい年の予算の決定など結構大事な時期です。去年自分で初めて丸一年間ビジネスの責任を持って結果を出してきたのでそれなりに感慨無量です。

特に昨年は、1月に大口案件を取りホームランを打ち、COVID-19で打撃を受け、様々な理由による事業の撤退や様々な荒波を乗り越えた中、チームメンバーが大活躍してくれたので、社内の様々な賞への推薦文を書いており、こういう時間ってすごくうれしく充実した時間を仕事で使えてるなと思っています。


去年一年を振り返って、新しく始めた習慣の中では良い習慣だと思える習慣があり、その習慣を紹介してみようと思います。


Essentialismという本があるのですが、その中でTwitterのCo-founderであるJack Dorseyがどのように企業を経営しているかを説明しています。

Jack Dorsey, the co-founder of Twitter and founder of Square, has an interesting approach to his weekly routine. He has divided up his week into themes. Monday is for management meetings and “running the company” work. Tuesday is for product development. Wednesday is for marketing, communications, and growth. Thursday is for developers and partnerships. Friday is for the company and its culture.9 This routine helps to provide calmness amid the chaos of a high-growth start-up.
ざっくり言うと、曜日ごとに行う事を決めておきましょうというもの。
月曜日:会社の運営
火曜日:製品開発
水曜日:マーケティング、コミュニケーション、成長
木曜日:外部のデベロッパーやパートナーシップ
金曜日:会社の文化

もちろん自分の今の仕事は、バリューチェーンの中で下流で数字をdeliverする仕事なので完全に当てはまる訳ではないですが、曜日ごとに何を中心に考えていくかという事を決めておくことで数多くの領域を掌握する上で物事の緊急性から一歩引いて重要性の観点で考えやすくなって気がします。

また、チームに対してもこの流れを説明しておく事で、週次ごとに進捗をしている必要がある事等を共有できリズムができて良かったのではないかなと思っています。

新年2本目はこんな感じで軽めに。

2021年1月2日土曜日

海外で働く付加価値は6つに分類可能



 











さて、新年あけましておめでとうございます。


と言いつつシンガポールは、常夏で、2日以降は普通の週末、新年明けてから珍しく梅雨のようにずっと雨という事で正直新年という気分はあんまり無いです。どっちかって言うと本番は春節ですかね。


という訳で、ちょっと焼き直しになってしまうのですが、何回か話している海外就職について書いています。前回の記事で書いた海外で働く事は働くけれど、結局付加価値は日本関連というのはこの下から二番目にカテゴライズされると思います。


以前の記事でも、前回の記事でも書いたようにキャリアは少しずつピボットしていけば良いと考えているので、日本以外の国で日本以外の企業においてマネジメントをするためには、そもそもロケーションを移してしまうというのは悪くない一手だと思います。そのために6つのカテゴリを整理してみたので、ちょこちょこ書いてみたいと思います。


1) 賢さ突破

こちらは、なんというか身も蓋もないのですが、世界を探してみても圧倒的に賢くて国籍とか関係なく需要がある人を指します。こちらってあんまり頑張ってもどうにかならないので詳細は割愛します。

2) ニッチ人材

個人的にはおすすめで、自分自身もここにいるのですが、いくつかの持っている能力の掛け算によって非常にニッチなポジションで戦うため国籍を超えて戦う事ができる人たちです。多くの場合、3−4くらいの要素が多いのですが、例えば、下記の様な要素を一人で持つ事で狭い領域で戦う事ができます。

例)ヘルスケア業界のBusiness development

  • 投資銀行等での経験によりファイナンスの深い知識がある
  • 弁護士の経験により契約に関する知識が豊富である
  • ヘルスケア業界の知見に長けており、技術の評価ができる
というような要素を持つ人は世界中では少なく常に需要があるでしょう。

3) 言語非依存スキル

こちらは、Finance、エンジニア、分析 の仕事等、そこまで言語に依存せず多くの国での仕事が同様な仕事です。楔を打って新しいポジションを取るためには悪くないでしょう。特にFinanceを経てからマネジメントに行く例は結構見る事が多いです。


4以降は省略しますが、自分ならどれが良いのか、どれならできるのか新年のお休みにゆったり考えてみるのも良いかもしれないですね。議論のたたき台くらいになれたら幸いです。


2020年12月26日土曜日

キャリアのピボットの例1)キャリアから日本の縛りを無くす方法

 



先日、シンガポールにすでに住んで働いている日系企業で働く人から相談を受けました。今は、日系企業で特に英語を使う訳でもなくシンガポールで働いているものの、長期的に自分で自分の生きていく場所を選べるようになりたいという事で、現実的にどんな方法がありますかねって事で、プロセスを考えてみました。駐在員の人でたまに長期的に海外にいるのに言語も特にできるようにならないという人の話を聞いて、驚く事があったのですが、ロケーションだけ海外で社内のコミュニケーションも日本語ってなるとこういう事態が起こるのかもしれませんね。

以前のBlogで、キャリアは少しずつピボットしていくのが良いよねって話をしたのですが、その時の内容を踏まえた上で、書いています。すごく乱暴に軸を切っているのですが、付加価値をどう出しているのかという点と企業そのものが日系かどうかという点において分けています。


四象限あるのですが、相談してくれた人の目的は自分で選択できるようになる事という事だったので、選択肢の多さ等を考えると右下の日本以外の事で付加価値を日系以外の会社で出す事が良いだろうなと仮定を置いています。(もちろん日系企業を渡り歩く事だって比較的可能だとは思います。)


左の枠にある駐在員は、比較的自分でコントロールする事が難しく、日系企業の現地採用は比較的給与が控えめなところが多いです。また、右上の非日系企業は日本関連で付加価値を出すという事なので、そういうポジションがあるロケーションが限られてくると思います。金融だとシンガポール、香港、一部欧米の大都市くらいでしょうか。そして、長期的に日本経済の縮小の影響を受け、小さくなっていくパイを取り合う戦いしかする事ができない可能性が高いです。


そういった要素を考えた時に、まずは付加価値を日本関連以外で出してみる。もしくは、外資に一旦勤務してみて、文化に慣れ信頼を築き上げてから次のステップに移るという選択が一番合意的な選択肢になると思います。


という事で、ピボットの例一個挙げてみました。上記の例が必ずしも誰にでも良いという訳ではないですが要素に分けて、少しずつ自分の理想に向かっていくピボットは有効な方法だと思います。

2020年12月19日土曜日

30代中盤以降もファイティングポーズを維持し続けよう

 

働き始めてから概ね10年くらい合計で経っているのですが、周りを見ていると20代の頃はファイティングポーズを取って、一緒に頑張っていたのに気が付いたら、「あれ?同じようなパッションを持っている人じゃなくなったのかもしれないな」と思う事がたまにあるようになりました。


ファイティングポーズを取るって書いてあるのはすごく曖昧なので、言語化してみると目標を下方修正して現状から簡単に想像できる範囲に着地させようとする事と目標の達成のための研鑽をやめる事とここでは言語化しておきます。

例えば、スタートアップで事業を立ち上げて社会を変えると言っていた人が片手間でやっていたはずのコンサルの方がメインになってしまってフリーランス化したり、プロフェッショナルファームでパートナーまでのし上がると言っていた人が同じようなファーム間を同じようなポジションで回遊したりしている事とかはそういった例だと思います。

これはもちろん悪い事ではなくて、人生の価値観は変化するものだし、本人が幸せだったらそれについてどういう言うつもりは全くありません。

観察できる範囲で理由を考えてみると、
  • 環境の変化: 家族の介護、本人の病気等で維持する事が困難になった
  • 価値観の変化: 家族ができたりして、満たされたり優先順位が変わった
  • 自身の能力に対する認識の変化:自分の能力が高くない事に気が付いた
  • その他:そもそもファイティングポーズを取っていなかった
というような事があると思います。

と色々書いてきたのですが、本当に書きたかった事は、意識高いって言われても、無謀って言われても、自分の能力を疑いそうになっても、もし自分にとっての目標があるとしたら、諦めないで泥臭く継続して研鑽していく事で今後も差別化になっていく可能性が高いから諦めるのやめようよ。っていうところです。

変化のスピード時代が早くなって来ている世の中で、自分自身をそれ以上のスピードで変化させていく必要があり、多くの人が諦めがちだからこそ、一度振り返って2021年の目標を設定する良い機会だと思ったので、あんまり深く考えずにTweetした内容をBlogにしてみました。


2020年12月13日日曜日

常に学ぶ側の立場にいる事の大切さ


 

高校や大学の時にリーダーシップとかリーダーとかって聞くと、権力を握って全てを決めて率いていくみたいなイメージを持っていたのですが、少なくとも自分がマネジメントとして出している価値はここの記事で書いてあるように以下のものになります。

  • 意思決定をする
  • 優先順位を付ける
  • 仕組みを作る
  • キャリアにおいて適切な機会とコーチングを提供する
  • リソースを確保する
  • 適切な論点を投げかける
もう使い古された表現なのですが、イメージとしては下記のようなイメージが近く、いわゆるServant leadershipと呼ばれるものが自分の選んだリーダーシップスタイルです。


ただし、実際の構造上色々な権限を持つ事、自分の性格上うまく行っている時は調子に乗りやすい事などから、仕事以外において常に何かを誰かから教わる立場でいる事を大切にしています。意思決定において一番陥ってはいけないと思っているのは自分が正しいと思い過ぎてしまう事だと思っていて、多分概ね正しいと心の中で理解しつつ、チームメンバーに対しては自信を持ってコミュニケーションを取る事が大切だと思っています。

例えば、自分の場合は週二回シンガポール国立大に学生として通いCSの勉強をしていたり、毎日中国語の勉強、週六時間近くテニスの練習をしたりしています。テニスとCSは今年から本格的に始めたためもう本当初心者ですし、CSではたまに大学生未満の知識すら忘れていて、自分の無力感を味わう事も多いです。ただ、こういった「自分は学ぶ立場である」と無力感から感じる事は自分が調子に乗りすぎないために大切だと思っていて、今後も常に何かを学びつつ謙虚になるような習慣を重ねて行く予定です。

2020年12月5日土曜日

雇用契約における交渉 交渉編

という事で前回に引き続いて、交渉編を書いていきます。本当は、個別に色々色々あるのですが、とりあえずざっくりとした内容を書いておくとこんな感じです。

心構え
1. 事前の優先順位を常に忘れない
2. 橋を燃やさない
考え方
3. 金銭、有形、無形に分けてゼロサムでない部分を探し、トレードオフを取る
4. 交渉の要素にどうにかロジックを付ける
最後に
5. 口約束は可能な限り言語化して落とすようにする 

という事で一個ずつ
1. 事前の優先順位を常に忘れない。
こちらは、前回の準備編にも書いたのですが、仕事選びはあくまで手段でその結果何かを達成する、もしくは達成に近づくというものであるべきだと思っています。ただ、交渉を重ねたりオファーをもらえた高揚から本来の目的を見失ってしまう事が多くあると思います。なので、必ず見返して各ステップごとに確認をすると良いと思います。そのためにも言語化は必要ですね。

2. 橋を燃やさない
今後長く働いていく中で、目の前の交渉相手が将来の同僚、上司、もしくは間接的に様々なところで関わってくる事が必ずあります。そこを忘れずに、しっかりと人間関係を構築してそれを長期に維持できるくらいのスタンスを持つようにすると良いと思います。たまに忘れているような人がいて、本当に大切なので一応書いておきます。目の前の数百万円なんかよりよほど信頼や信用の方が大切です。

3. 考え方
金銭: 基本給、ボーナス割合、サインオンボーナスなど
有形: 車や社宅の支給、医療保険、家族への手当など
無形: タイトル、勤務体系、休暇の日数、競業避止義務競業避止義務の期間など
大きく3つに分けて考えられるのですが、それぞれゼロサムである場合とトレードオフの価値が違う場合があります。
例えば、金銭(基本給)はゼロサムで片方がプラスになるともう片方がマイナスになる事が多いです。なので、ここに関しては相当強いロジックを準備する必要があります。
次に有形・無形の部分ですが、会社によっては給与と違って柔軟に対応できる可能性があります。具体的には給与は人件費だけれども、福利厚生は別の予算で管理されていたりして扱いが違う可能性があります。結果的に、給与を上げる事は難しいけれども、手当を増やす事はそこまで大きな問題ではないという会社側の判断ができる事があります。そうすると、受け取る側からしたら、結局金銭的なメリットとしては同じなので片方が手に入れるものと片方が失うものの影響が異なります。こういったようなトレードオフのインパクトが違う要素を対話の中で探り、交渉していく事が近道だと思います。詳しくは、ハーバード流交渉術(名前怪しいですけど良い本ですよ。英語はGetting to yes。)を読むと詳しく書いてあると思います。

4. 交渉の要素にどうにかロジックを付ける
これもう本当当たり前なんですが、いかにうまくロジックを付けるかが大切だと思います。例えばなんですが、経済成長の高い国から低い国に社内異動がある場合に契約を見直すとします。そういった時にその期の多くの時間はもともとの国で過ごしていたので、少なくとも次に給与を見直す時はもともとの経済成長が高い国の給与の伸びをベースにして欲しいという主張はそれなりに理にかなった主張だと思います。ただ単にもっと給与を上げて欲しいというよりベンチマークを置いて説明できるのでより説得的です。

5. 口約束は可能な限り言語化
さて、もろもろ交渉が終わって最後の詰めです。交渉の中でいくつかの内容は口約束で伝えられる事があると思います。例えば、留学費用を将来的に負担するとか、パフォーマンス次第で給与を上げるとかが挙げられると思います。そういった事で伝えられた内容無かった場合に契約に合意をしないようなディールブレイカーだった時はそれを契約に言語化して盛り込んでもらいましょう。もちろん全てが盛り込めるとは思えないですが、ここで詰めを甘くした結果数年頑張ったのに欲しかったものが手に入らないといった事態を避けられると思います。また、準備編で話をしていたように弁護士や他社の人事の信頼できる人に確認してプロセスの仕上げです。