さて、今回は子どもの頃から希望を持っていた開発の方向へ人生のステップの中で色々なピースを集めながら進めた昔からの友人のストーリの紹介です。印象的だったのは新卒で開発関連の仕事を目指したもののうまくいかず外資系投資銀行へ勤務したこと、英大学院修了後は日本人が10人程度しかいないような国際協力の最前線へ三年もいた事です。正直海外で働く日本人の中でもかなりハードシップはかなり高いのではないでしょうか。そんな経験を評価され、現在はケニアで働いています。彼女も厳しい外資系投資銀行で働いた経験が活きていると言っていて、若いうちにエッジを身に着ける事の大切さを感じました。
学生時代と開発への興味
- 高校まで: 関東在住。海外経験は家族旅行程度。祖父母の戦争体験を通じて「平和」への意識が育まれる。
- 大学: 開発学および中国語を専攻(英語以外+国連公用語を考慮)。在学中、1年間の中国留学を経験し、農村部で教育支援のボランティアに参加。貧困問題に関心を持つ。
- 開発学系の授業を多数履修し、フィリピン漁村で1か月ボランティアに従事。大学2年で「開発業界で働く」と決意。国連スタディツアーへの参加を通じ、国際機関で働くイメージを具体化する。
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新卒就職:外資系投資銀行へ
- 開発系企業を志望するも縁がなく、最終的に外資系投資銀行の営業・トレーディングとしてキャリアをスタート。
- 数年間の勤務を通じ、世界のニュースと経済の繋がりを学ぶ貴重な体験を得る。
- もともと「数年働いて資金を貯め、大学院へ留学する」というプランがあったため、長期勤続の予定はなかった。
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イギリス大学院留学と都市開発の専門選択
- 留学準備: 7月頃から勉強を開始し、12月にアプリケーション提出。翌年2~3月に合格通知を受け、夏に渡英。
- 留学先選定: アメリカ留学は準備・費用の面でハードルが高いと考え、開発分野の強いイギリスの大学院へ。フィールドワークでウガンダへ派遣される。
- 専攻: 過去のボランティア経験を踏まえ「都市開発」を選択。1年間のプログラムを通じ、専門知識と現場経験を積む。
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卒業後の国連関連キャリア
1. インターン(東南アジア)
- 大学院卒業直後に国連機関で3か月のインターンを実施
2. 初就職(西アフリカ)
- 大使館がなく日本人が10人程度しかいない国へ3年間赴任。
- 最初の1年: 日本政府派遣プログラムを活用。2年目以降: ODA資金を活用し、自身のポジションを確保。
•インフラが未整備(水・電気など)で、都市開発や災害復興、電化率改善プロジェクトに従事。
•「普通の暮らし」を送るだけでもハードルが多い僻地環境だったが、目の前に困っている人の役に立てる実感が大きく、開発業界での経験値として評価が高いと感じる。
3. ケニア勤務
- JPO(Junior Professional Officer)制度で採用され、同じ組織内のポジションに自ら応募し続けて約3年。
- ケニアはインフラや生活水準が高く、本部もあるため現場と本部双方の視点で働けるのが大きな利点。
JPO(Junior Professional Officer)について
各国政府が費用を拠出し、若手を国連機関へ派遣する制度。一定期間、国際機関のプロフェッショナル職として実務経験を積むチャンスを得られる。
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現在と今後の展望
- 国連予算削減の影響: 米国の拠出金減少によりポスト数が全体的に減少。
- 家庭との両立の課題: プライベートを犠牲にしてきたため、今後は家族を優先することも考慮してキャリアと私生活のバランスに悩む。
- フレキシブルな働き方: ロケーションを変えやすい働き方を模索し、「今のパートナーが別の国にいてもついていって仕事を探す」という選択肢を現実的に見据えている。
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海外で働きたい人へのアドバイス
- 国連に関して言うと、英語以外の国連主要言語はある程度できた方が有利
- 固定観念に囚われることなく、異なるバックグラウンドから来る色んな価値観を楽しめる人が向いてる
- 陽キャの方が圧倒的に良い
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