2020年9月12日土曜日

Feedbackをする時に気をつける事

 


以前プロフェッショナルとマネジメントのキャリアがあると書きましたが、マネジメントとしてのキャリアを進めていく上で、とても重要になってくるFeedbackについて自分の現時点での考えをまとめておこうかと思います。多分数年後には違う事を言っていると思うので、あくまで現時点版。



さて、ちょっと自分の事を振り返ってみると、Feedbackについて人生で一番考えたのは、IMDでMBAに通っていた時だと思います。IMDはleadershipに重きを置くカリキュラムであり、そのleadershipの発展は、自分を理解することから始まります。その自己を理解する上でよく使われるのが上のフレームワークです。この中で、他人は知っているものの、自分は知らないという点について知る事ができる方法は唯一他者からのインプット、特にFeedbackが大切になってきます。


マネジメントの仕事においては、チーム全体のパフォーマンスを高めて行く事が自身のパフォーマンスであり、Feedbackによりコミットメントを高め、行動に影響を与える事ができます。特に、VisionとFeedbackは密接に関係していて、双方一貫性をもってコメントをしていく上で、Visionを浸透させ、文化を作っていくための大事な行動の一つだと理解しています。


良いFeedbackというものは、何を始めて、止めて、続けていく事が明確になり、同時に関係性が悪くならない事が大切だと思っていて、そのために以下の事を気をつけてFeedbackをするようにしています。

  • PIN: Positive Interesting Negative の順番に話す
  • 感情的にならず個人攻撃や人格を否定せず、特定の行動や仕組みのついて指摘する
  • Visionやコーポレートカルチャー等を引き合いに出して、指摘の理由付けにする
  • ジェスチャーに気をつける。

PINの順番に話す
誰でも開口一番改善点を指摘されたら、嫌な気持ちになって聞く耳を持たなくなります。また、特に自分が選んだチームメンバーであれば、だめなところだけしかない人なんていないでしょう。なので、必ず良い点を指摘して、これは続けて欲しいと伝えます。そこから、順番に話して受け入れられるように話の持っていき方を考えていく必要があると思います。

感情的にならず個人攻撃や人格を否定せず、特定の行動や仕組みのついて指摘する
Feedbackはちゃんと思慮深く行う必要があるので、ちゃんと問題を切り分けて特定の行動やそれを起こしてしまった仕組みについて説明をするようにしています。
例えば、
You didn't provide sufficient information. 
という風にYouと人を主語にしてしまうとどうしても人格否定になってしまう印象があるので
Your email didn't contain sufficient information. 
といったように行動の結果についてコメントする事でやや受け入れやすくなるでしょう。
また、もしかしたら原因はシステム、プロセス、仕組みに原因がある事も多いと思います。その場合、マネージャーである自分の責任なので、そこは自省する良いきっかけでもあると思います。

Visionやコーポレートカルチャー等を引き合いに出して、指摘の理由付けにする
こちらは、大阪でスタートアップをしている信頼している友人から教わったのですが、例えば良くないなと思う行動があった時に、明文化したカルチャーのどれかに反する事を伝えると、背景、会社としてどういうあるべき像を持っているのか等説明し、より説得力を持って説明できると思います。これは聞いた時個人的には一番刺さっていた事で、これを大切にしていく予定です。

ジェスチャーに気をつける
これは中々自分自身を見る機会がないかと思いますが、座る位置、話し方、表情等で言う事は同じでも影響力は違ってくると思います。例えば、オープンな気持ちで話していると言うのであれば、ジェスチャーもオープンに手を広げる等意識する事も大切だと思います。可能なら同意を取って一回録画してみたりするのも良いかもしれませんね。


1 on 1 をチームメンバーとする事はもう多くの会社でしているかと思いますが、その中でチームメンバーのパフォーマンスを最大化するために、Feedbackを有効にしていきたいですね。

今回の記事を書く上でIMDのleadershipの授業の資料を大変参考にしました。この場を借りて資料をくれた現役IMDの方にはお礼を申し上げます。

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