2022年10月23日日曜日

キャリアも長期的には重心に収束していくのではないか



   最近色々と昔の友人に会ったりしています。大学院の同級生とバリ島で会ったり、大学院の同窓会がウィーンであったり、久しぶりの友人がシンガポールに訪れてきたりしたりする機会がありました。働き始めてから13年くらい経過しているので彼らにも自分自身にも色々と変化があるのを感じます。そんな中で長期的にはその人の能力のあるところに収束するのではないかという仮説を最近持ち始めました。
   その表現として今回は重心のあるところに落ち着くという表現をします。古典経済の本を読む中で価格重心説からアイデアを得ています。価格重心説とは、価格は市場の影響を受けて騰落するものの基準となる価格に引き戻されるという考え方です。ちなみに大学でしっかり時間を使って経済学を勉強することなく、働き始めたので最近ちょっと勉強し直してます。
   能力と言っても色々とあるのですが、 a) 賢さ b) 適切な選択をする胆力 c) 継続する努力 d) 自分自身に対する期待などによって決まるんじゃないかなぁと思っています。働き始めて数年くらいは賢さの重きが大きいかもしれませんが、時間が経つにつれ、後者三つの特に自分に対する期待によって大きく変わってくるんじゃないかなと思います。自分自身のビジョンがあって、そこが重心になって努力や選択によって収束していくイメージ。
   と、今週は遅まきながら経済学を勉強し始めた視点からのキャリアの重心の考え方でした。

2022年10月16日日曜日

キャリアのストーリー

   

   最近、友人がExecutive search firmに転職をしていて、久しぶりに話す中で面白い会話がありました。友人はLinkedIn等で人の経歴を見て、採用側である企業に提案するらしいのですが、その中で結構大切にしているものが経歴の一貫性やストーリーということでした。気持ち、家族、健康状態に変化があったりするだろうとは思うものの、例えば急に職種を変えてキャリアを行ったり来たりしたりしていると少し不利なのでは?という意見でした。
   例を挙げると、営業→マーケティング→ GM→Sales planning→Commercial excellence→GMっていうルートだと結構トリッキーに見えます。一見最初の三つのポジションでGMに上がってキャリアは順調にGMでビジネスサイズを大きくしていくのかと思いきや、サポートファンクションにキャリアを移して、またGMに戻るっていうステップになっています。そうするとGMやったけど、あんまり好きじゃなくて別のポジションに移ったのかな?とかってパッと見たときに疑問が色々浮かんで来るわけです。
   別の例を挙げると、営業→マーケティング→GM→GM→Managing directorというルートだとマネジメントを目指していて着々とキャリアを登ってきたのかな?そうするともう少し大きいビジネスの責任を渡しても大丈夫かもしれない。といった風に考えたりするわけです。
   反論としては様々な機能をローテーションすることで広い視野を得ることができてその経験によってより優れたリーダーになるという反論もあるかとは思いますが、別にそういった部門のフルタイムの担当者を仕事としてする必要はないし、管理するチームにそのようなサポートファンクションのチームを持っていれば良いだけなのかなとも思います。
   また、最後に少し蛇足になりますが、最初の7−8年の仕事って40代くらいになるとあまり重要ではないことが多いらしく、結局長期的なキャリアはその人の器のところに落ち着くんじゃないかという仮説も出来ました。
   ということで最後あんまり関係ないことも書きましたが、キャリアのストーリーも少し意識していった方が良いよねっていう話でした。

2022年10月6日木曜日

仕事でも自分自身の感情面のアクセルとブレーキを使い分ける

  

    今週は、週末に色々とイベントがあるのでサクッと事前に更新をします。キャリアも中盤になってくると「誰と働くか(誰をスポンサーとするのか)」「どの場所(概念的な)で働くのか」ということが大事になってくると何度も言ってきていると思うのですが、今回は日々どういう考え方で自分が働いているのかっていう話を共有しようかと思います。
   バイオリズムなんて言葉が以前流行ったりしたと思うのですが、自分自身も正弦波のように人のパフォーマンスは上下すると考えていて、その中央値となる部分がいわゆるその人のパフォーマンスになると思っています。高いパフォーマンスを維持できていれば最高だと思うのですが、無理に高いパフォーマンスを維持しようとすると疲れてしまったり、ストレスが溜まったり、支障が出てくると思います。仕事で高いパフォーマンスを求められるタイミングというのは意外と限られていると思っていて、そのタイミングに体調、感情、仕事そのものの準備を調整していきピークに達成するように調整することでより効果的に働いた労力が結果につながりやすくなるでしょう。
   特にその中でも感情のピークというのは意外と忘れられがちなものだと思っていて、自分を奮い立たせるようなトリガーを持っておくことで効果的にコントロールできると思います。それは本を読む、格言を読む、音楽を聞く、瞑想をする、などなど様々な方法があると思うのですが、自分自身に有効な方法を準備して知っておくことでより簡単に調整できる可能性があります。逆にある程度緊張状態が続いたあとは意識的に弛緩させることでリラックスをして次のピークの準備ができるでしょう。
   結論としては、自分自身の感情の状態を理解して、それを意図的にある程度コントロールして、適切なタイミングでピークを持ってくるという事でより効果的にないでしょうか。っていう提案でした。

2022年10月1日土曜日

大切な事は何度も明確にチームメンバーに伝える

   


   最近、チームメンバーの家族に不幸があったので、中華圏では一般的なお金を渡してすぐ帰って仕事のことはどうにかするから大丈夫って伝える機会がありました。そこでこのチームメンバーはまだ新しいチームメンバーでそこまでちゃんと伝えてなかったですが、健康と家族が仕事よりも優先順位が高いという自分のチームのルールを再度伝えました。

   会社で働いているチームメンバーは夫婦だったり、子どもだったり、両親だったり、様々な人に支えられて働いていると思っています。ちょっとした家族の体調不良だったり、もうちょっと重い問題等、様々な問題が起こります。そういった時にちょっとでも仕事を選ばなければいけないと思うような状況をなくすために、休みの申請があった場合は必ず、「健康と家族は仕事より優先順位が高い」というのが自分のチームのポリシーだからと説明をして承認するようにしています。

   ビジョンだったり、優先順位だったりというようなフワッとした内容の事は普段の忙しい仕事の中で忘れられてしまうことが多いです。だからこそ、例えば家族の病気や本人の病気等の休暇申請のタイミングで「健康と家族は仕事より優先順位が高い」と毎回毎回必ず伝える事で浸透させることがようやくできると思っています。また、例えば会社のビジョン等だったら、意思決定をするたびにビジョンに従った結果今回の意思決定になったと伝えることで価値が出てくるでしょう。大事だけれど、緊急じゃないことは忘れてしまうことが多いから、何度も伝えて行きたいですね。

2022年9月25日日曜日

Town hall meetingの大切さ



   現在主に四つの国に時間を割いており、それに合わせて出張の時間も増えているのですが、HRの責任者と話をしていて、勉強になるフィードバックをもらったので、それについて少し書きつつ、その中でもTown hall meetingについて書いてみようかと思います。
   一点目は参加者にEngagementを上げるという効果を期待するという事です。自分もフィードバックをもらった内容なのですが、自分が普段関わるメンバーじゃない場合、意識的に話をしても漏れが出てきてしまいます。そういった人たちに対して包括する文化を醸成し、engagementを高める効果としての効果が期待できます。特に自分の場合は、シンガポールにRegional teamと呼ばれるAPAC全体の仕事をするチームメンバーがいてレポートライン上にいなくても、自分自身が法人代表であるため全体に対して適切な影響力を発揮する必要があり、その方法の一つとしてこういったTown hallは非常に適切です。
   二点目は情報共有です。ポジションが上がってきて気付くことなのですが、必要な情報を必要な人に対して伝える事やビジョンを浸透させることは大変難しいです。メールを送ったりしても読んでくれる割合は大変低いですし、一人ずつ何かを伝えても効率はあまり良くありません。また、情報は部門やレイヤーごとにスクリーニングされたり、間違った情報が伝わる事も多く、皆に時間を割いてもらって正確な情報を聞いてもらう事には大きな価値があります。
   三点目は自分のコミットメントについて進捗を共有できるという事です。自分の場合だと年初に多くの場合全体ミーティングを開いて目標やコミットメントについて説明する事が多いのですが、こういった場を使って定期的に自分の活動について説明していく事で絵に描いた餅で終わらない効果が期待できます。

と色々書いてみましたが、意図を持ってTown Hall Meetingをしてみるのって価値があるんじゃない?っていうお話でした。

2022年9月17日土曜日

キャリアをブーストさせ続けられない人

   

   多くの多国籍企業のリーダーたちは結構驚く勢いでポンポンと企業の階層を上がって行きます。そういった人たちのキャリアの進み具合は驚くべきものがあります。どういう人たちがファストトラックに乗ってCEOになっていくのかというリサーチ結果は以前の記事に書いたりしたのですが、今回はキャリアのブーストする典型的なパターンとブーストできない人について書いてみようかなと思います。
   キャリアのブーストとは何かについて具体的にまず先に書きます。キャリアのブーストとここで書いているのは、平均的なキャリアと比較してより短期間で重要なポジションに就くという事だと考えています。具体的にどういうパターンがあるかというと
  • 経営幹部育成プログラムでの採用
  • 社内での強力なスポンサーがいる企業での勤務
  • 正式なプログラムではなくても、MBA取得後のポテンシャル採用
こういったことが典型的なパターンとしてはあるでしょうか。ちなみに上記の三つは重なっていることも多く、それぞれが独立ではないです。
   さて、キャリアをブーストさせ続けられない人なのですが、下記のような原因があるんじゃないかなと周りを観測していて思ったりしています。下記の例が悪いということは全くなくて、あくまでそういう例があるというレベルで捉えてもらえると助かります。
  1. 専門家とマネジメントのキャリアパスが違うことを理解できていない
  2. 今のポジションでそれなりに満足してしまっている
  3. 現状のキャリアの先に目指すキャリアがないにも関わらず損切りできていない
  4. 結果が出ていない、結果をうまく説明できていない
一個ずつ簡単に説明していくと
1. については例えばGeneral ManagementのキャリアとBusiness Development(M&Aとか)のキャリアは大きく違って重なることが難しいのですが方向性が違うにも関わらずシフトができると思っている、もしくはシフトが容易であると思っている場合が多いです。目指す先に対して適切な経験を踏んでいないので、さすがに色々難しい面があります。
2. はもう簡単で、様々な理由で現状で満足してしまう人です。おそらく満足してしまうくらいがその人の器何だろうと思います。なので企業側にも本人にもきっとWin-Winです。
3. は実は結構多くて大きな視野で考えると現状の先に目指したいものはないにも関わらず、そこで意思決定をして違う選択を取れないということがあります。方向性をシフトして給料を上げることは難しいので思い切れない事も十分理解できますが、それなりに満足する仕事で数年以上時間を使ってしまっている人もたまに見ます。
4. 説明不要です。

と色々書きましたが、まずはキャリアをブーストできる方向や場所にいる事、自分がどこに行きたいのか正確に理解することでより方向性も明確になってくると思います。

2022年9月10日土曜日

Family businessに勤める事はキャリアのショートカットになり得る

    


   HBRの記事にFamily businessesは採用において有利であるという記事がありました。記事の理由としては勤務している人から信頼されやすい等が理由として上がっていましたが、Family business ownerの視点ではなく、勤務する立場としてFamily businessはどうなのかということを書いてみたいと思います。

   Family businessの最も大きな特徴の一つは、株主が特定の一族に集中していることです。仮に上場をしていたとしても、未だに良くも悪くも一族の意向や方向性が強いことが多いです。結果、トップダウンで物事が決まり大きな投資や素早い意思決定を達成している組織もあるでしょう。特にボトムアップだったり、誰かリーダーが意思決定するのではなく集団で意思決定することの多い社会においては大きな差別化になりえるでしょう。

   さて、勤務する側からすると、トップダウンで株主としても意見が強いスポンサーを見つけることができたら、年功序列の枠を比較的簡単に壊してもらえたり、他社では難しいと思われる意思決定をしてキャリア上引き上げてもらえる可能性があります。順番に上がっていくのを待っているよりも、面白いプロジェクトに入れてもしかしたらショートカットになるかもしれないという点においてFamily businessの会社で働くことは結構面白いかもしれないので検討する余地は結構あるんじゃないでしょうか。

   具体的な方法としては、キーパーソンである人と知り合う必要があるのでそちらに対して打算深いと思われないようにアプローチをする必要があります。例えば、一緒に働いていた人から紹介してもらったり、何か社外のプロジェクトで知り合ったりそういったような方向性で知り合っていくのが良いのではないかなと思います。